第100回謙信公祭で松平健が上杉謙信を堂々演じた。

今回は歴史と地元愛が融合する伝統ある戦国のお祭りをレポート。猛暑下の課題を視野に入れて、その未来を考えてみよう。

乃至政彦
歴史家。著書に『戦国大変 決断を迫られた武将たち』『謙信越山』(SYNCHRONOUS BOOKS)、『上杉謙信の夢と野望』(KKベストセラーズ)、『平将門と天慶の乱』『戦国の陣形』(講談社現代新書)など。書籍監修や講演活動なども行なっている。1974年生まれ。高松市出身、相模原市在住。

新潟県上越市の第100回謙信公祭

 令和7年(2025)8月23日、第100回、新潟県上越市の謙信公祭に行ってみた。

 今回はそのレポートだが、その前に昨年の第99回謙信公祭のレポートでラストに書いた一文を引用しよう。

> 来年はいよいよ第100回となる謙信公祭だが、これは今後の方針を占う転機となるかもしれない。
> これまで培われた大型イベントと地元ファーストと再現型の謙信顕彰を矛盾なく組み合わせていくのは、とても困難なことかもしれないが、大いに期待を寄せたい。

 今回はこの課題を、見事に乗り越えていたと思う。

「歴史ノ部屋」でしか読めない、戦国にまつわるウラ話。今回は「謙信公祭」について。上越市でほぼ毎年行われている「謙信公祭」、今年で99回目にな...続きを読む

見てきたもの

 謙信公祭は、もと高田藩士の小川澄晴が、大正15年(1926)に起こした祭りである。

 10年前の2015年に、GACKT氏が謙信公祭の上杉謙信役をして以来の賑わいであったという。...