指導者の「本気で向き合う」とはどういうことか?
39歳で東北楽天ゴールデンイーグルスの監督となった平石洋介。その後も、福岡ソフトバンクホークス、埼玉西武ライオンズのコーチとして請われてきた。
「年齢関係なく、意見ができる」
PL学園の先輩で楽天時代のチームメイト、その後はコーチと選手、さらにはヘッドコーチと監督というさまざまな関係性を築いた松井稼頭央は平石をそう評価する。
選手にも慕われた。「辞めないでください」行く先々でかけられた言葉はその信頼を示している。
平石洋介が多くの選手、チームに信頼された理由。
それが「本気で人に、チームに向き合う」なかで「長所」「短所」を見つけ、必要なタイミングで伝える、ことに腐心したことだ。
なぜそれができたのか? プロ入りまで中学生で大分から大阪に渡るほどの心意気で野球に没頭し、プロ入り後は多くの失敗を経験して「人に学んできた」。そこから導き出された人生の在り方と、頼られるリーダーのあるべき態度。
優しいだけではダメ。怖いだけでもダメ。そのエッセンスを星野仙一、野村克也、工藤公康、松井稼頭央らとの貴重な体験談とともに詳解する一冊。
著者プロフィール
平石洋介(ひらいし・ようすけ)
1980年4月23日大分県出身。野球指導者・解説者。高校時代を名門PL学園で過ごし、3年時には主将として甲子園に出場。2004年ドラフト7位で楽天に入団。19年に監督に就任。クライマックスシリーズ進出を果たすも退任。20年から2年間はソフトバンクのコーチ、22年は西武の打撃コーチとなり、23年に西武のヘッドコーチに就任。24年限りで退団した。
