ベッキーと一緒に心と体を大切にする知恵を学ぶ「ベッキーのごじあいLIFE」、第8回目のテーマは“薬膳”について。講師に薬剤師で薬日本堂漢方スクール講師の鈴木養平さんを迎えて、薬膳の基本や梅雨の時期におすすめの食材についてお話を伺いました。今回はその復習をお届けします!
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「五臓」によって、自分の体調を知るところからスタート
ベッキーさん(以下、敬称略) 薬膳についてはなんとなくは知ってるけど、よくわからないのが正直なところです。詳しく教えてください!
鈴木養平さん(以下、敬称略) ベッキーさん、「五臓六腑」って聞いたことがありませんか? 東洋医学の考え方で、「五臓」というのは、呼吸機能とか消化機能とか、いろんな機能を5つに分類したものをいいます。それらを「肝」「心」「脾」「肺」「腎」と表します。

「肝」というのは、ストレスやイライラを溜めた時に“癇に障る”“肝が高ぶる”という言葉があるように、自律神経に関わる部分。血をここで補う部分でもあるので、婦人科系の機能とも関係がある場所です。
「心」というのは、精神を穏やかにする働きをします。うまくいかなかったり、ストレスがあると寝れなくなったりしますよね。そういう時はここを整えてください。加えて循環器系なので動悸がしやすいとか、そういった部分も関係してきます。
「脾」というのは消化に関わってきます。食べたものをエネルギーに変えていく根本的な消化機能の働きをします。
「肺」というのは、呼吸や水めぐりのところになります。鼻や喉、あとは免疫機能に関わるので咳が出やすいとか、風邪をひきやすいとか、強い体を作りたい時には肺の強化をしてください。
「腎」というのは、両親からもらった体の管理をしてくれてるところ。歳と共にどんどん衰えていく泌尿器系や生殖器系は、腎を強化することでエイジングに効果があります。
これらが全部整っていれば健康ということになります。ご自身の日々の体調に合わせて漢方や食材を選んでいくのが薬膳の基本です。また、「五臓」は季節によって乱れやすくなるところが変わるともいわれています。
例えば「肝」は春、「心」は夏、「脾」は年中、「肺」は秋、「腎」は冬。このように1年を通して体調が悪くなる時期と五臓のどこが悪いっていうのを予測することもできます。
ベッキー 確かに鍼の先生に、春で肝の季節だからどうのこうのって言われたことあるかも。季節や自然と体は繋がってるんですね。
体調によって食材を使いこなす「五色」という考え方
鈴木 これらの対策としては、漢方では以下の「五色」という考え方があります。

例えば、「青」の食材は肝が乱れている時にいいと言われています。香りがある食材というのはリラックス効果があるので、セロリや三つ葉、パクチーをすごい無性に食べたくなる時というのは、体が気を巡らしてほしいサインかもしれないですね。
ベッキー 女性がパクチー好きなのは、イライラすることが多いからなのかな?(笑)
鈴木 あながち間違ってなくて、無意識でやってしまうことってあってたりします。女性がアロマに興味を持つ方が多いのも、やっぱ香りって即効性があるからだと思います。
「赤」の食材は精神安定の働きがあります。赤い血液を作れば作るほど精神安定の働きをしてくれるし、婦人科系にもいいので、女性は特に赤食材がすごいおすすめです。
「黄色」の食材は元気素材です。玄米や大豆を筆頭に、これからの季節だとトウモロコシやハチミツは元気をつけてくれます。
ベッキー 薬膳の世界においても、白米よりは玄米ですか!
鈴木 そうですね。白米よりも玄米の方が急に血糖値も上がらないし、食物繊維もちゃんととれる。ただ、胃腸が弱い方はよく噛まないとむしろ消化をいじめちゃうので、注意が必要です。雑穀米をちょっと入れてもいいかもしれませんね。
「白」の食材は潤いを付けてくれるものが多いです。特に喉や呼吸器系の潤いをつけてくれますので、喉に違和感がある方は積極的に白の食材をとるのがおすすめです。
「黒」の食材は体のメンテナンスをしてくれる色になります。栄養学だと抗酸化の類が黒食材になります。
ベッキー ちなみに春は何月から何月って決まってますか? それとも本人の感じる季節でいいんですか?
鈴木 暦の上では季節の時期は決まっていて、その日から季節を意識した生活してくださいねということになります。ですが、春は節分の翌日(2月4日)なのですが、まだ寒いですよね。ご自身の体感に合わせるのが一番いいと思います。
ベッキー そうなんですね! じゃあ今はもう夏でいいですよね?
鈴木 今は夏ですね。梅雨時期も夏に含まれるので、さっきの五色でいうと赤と黄色、五臓でいうと心と脾のケアが必要になってきます。いまの湿度が高い時は、「脾」の消化器系が弱まる時なので、特に黄色は意識して、トモロコシやカボチャをよく食べるのをおすすめします。
ベッキー 私、雨が降るとじめじめするし、テンションが下がることがすごい多くて。梅雨時期に特に必要な薬膳や漢方ってあるんですか?
鈴木 梅雨になるとお腹からむくみ始める方が多いです。そうするとお腹の周りの水はけいかに良くするか、これすごい大切になってきます。
漢方薬だとよく五苓散を使うことが多いです。普段の生活だと、ハトムギを意識して取り入れるのがいいですよ。
ベッキー お腹の水はけは意外すぎました。ハトムギ茶とかよくききますよね。
鈴木 あとはスーパーですぐ買えるようなものだと豆系。豆たちは元気をつけてくれるし水はけをすごい良くしてくれます。これからの季節だとソラマメや枝豆は水の巡りを良くしてくれます。
その時にどうしてもお腹が冷えちゃいやすくなってくるので、シソの葉っぱや生姜を上手に使って、お腹を温めながらとってみてください。
ベッキー 勉強になる! いつも納豆はとっているんですけど、もっと豆系取ります。

鈴木 あとこれは見過ごしがちなんですけど、体調が悪い方は寝室の掛け布団・敷布団が湿度が高い状態で寝ると絶対に体調は良くなりません。梅雨時期は布団乾燥機を使ってもいいから、湿気を飛ばしておいた方が体調も良くなります。
ベッキー そこまで教えてくれるんだ!(笑)体の内側からも外側からも水分を意識した方がいいんですね。
鈴木 そうですね。とにかくからっとさせてもらった方がいいです。やっぱり環境養生もすごく大切なので、漢方だけを飲めばいいというわけではなくて、ジメジメしてたらだめなんですよ。だからまずは環境も一緒に整えるのは結構盲点だったりします。
ベッキー こんな総合的に教えてくれるのはありがたい。ちなみに私これ全ての先生に聞いてるんですけど、起きた時からだるいんです。どうすればいいんですか?(笑)
鈴木 ちょっとした表現なんですけど、“疲れてる”と表現する人と“だるい”と表現する人がいます。だるいと表現する人はどちらかというと湿気に弱いタイプの方が多いので、先ほど言った乾燥機をかけたり、水はけのいいものをとったりしてみてください。
あとは空心菜という野菜があるじゃないですか。中身が空洞になっていると思うんですけど、ストロー効果があるので水はけをよくしてくれますよ。
ベッキー すごい! やっぱり形からとか色からとか、ちゃんと意味合いがあるんですね。めっちゃいいこと聞きました。
この記事の続き動画を見る👉「梅雨」「更年期」「ストレス」対策に。体を整える奥深い薬膳の知恵
前編👉自分では気づかない未病を捉える。心と体を整える「薬膳」と「漢方」の基本
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