令和8年(2026)5月30日、新潟県上越市土橋の市民プラザで、謙信公義の心の会(石田明義会長)例会があり、講演させていただきました。

 謙信公義の心の会は、2016年1月21日に発足。今年でちょうど10年目の節目となります。

 近年になって「生涯不犯」と呼ばれた上杉謙信が実は結婚していたのではないとする学説が急浮上して注目を集めており、今回はその妥当性を検証するテーマとさせていただきました。

 講演は、これまでにない最大の人数にお集まりいただき、質疑応答時間には、妻帯説を唱えておられる本丸の歴史学者さんからもご意見があり、応答させていただきました。

 今回は、その時に配布したレジュメを「歴史ノ部屋」会員限定で、披露させていただきます。

著者・乃至政彦
歴史家。著書に『戦国大変 決断を迫られた武将たち』『謙信越山』(SYNCHRONOUS BOOKS)、『上杉謙信の夢と野望』(KKベストセラーズ)、『平将門と天慶の乱』『戦国の陣形』(講談社現代新書)など。書籍監修や講演活動なども行なっている。1974年生まれ。高松市出身、相模原市在住。

上杉謙信は結婚していたのか?

 近年、上杉謙信は結婚していたとする説が浮上している。

 ここではその論拠を確認し、今後の考察に資する史料を並べて、その成否を確認するための参考とされたい。

 上杉謙信が結婚していたとする論拠は、江戸時代の系図類以外では、当時の古文書と高野山の供養記録、合計二点である。...