今回は新刊発売の特別企画
 
 戦場取材歴30年の渡部陽一さんがこのほど、新刊「晴れ、そしてミサイル」を上梓。
 
 渡部さんが感じた多くの戦場で繰り返される「戦場の日常」の姿とは、どんなものなのか?
 
 また、著書のタイトルに込められた思いとは?
 
 平和のあり方を語ります。

伝えたい「戦場の日常」のリアル

 戦場カメラマンの渡部陽一です。

 シンクロナスをいつもご覧いただきありがとうございます。

 実はこの度、書籍「晴れ、そしてミサイル」が出版されることになりました。
(電子書籍は既に販売中。紙の書籍は10月中の発売を予定)

「晴れ、そしてミサイル」Discover 21 HPより

 
 ちょっとタイトルを聞くと、どんなお話、書籍なんだろうと感じる方がいらっしゃるかもしれません。

 戦場カメラマンとして前線に立つと、戦場は、どこもかしこも破壊されたり、戦っていたり、爆撃をしたり、銃を撃っているというものではありませんでした。

 「戦場の日常」というものは、我々の普段の生活のように、暮らしと地続きのもの。

 日本も、ウクライナも、ロシアも、シリアも、イラクも、その繰り返される日常というものは、みんな一緒なんです。

 仕事をしたり、休日ピクニックに行ったり、子供たちが学校行ったり、家族でテレビを見たり、そんな「日常」であっても、突発的にテロが起こったり、巡航ミサイルが撃ち込まれたり、銃撃戦が始まったりします。

 このように「戦場の日常」というものは、普段の暮らしの中に突発的に事件が弾け、わずか数分で終わり、スーッと日常に戻っていく。

 紛争地域の現場の多くは、この繰り返しなんです。

 今回の書籍「晴れ、そしてミサイル」というのは、この「戦争の日常」を書いたもの。

 そして戦争が起こる背景、決して戦争が起こる背景が特別なものではない。

 シリアだから、イラクだからこうなったのではなく、戦争が起こる背景、日本との繋がり、そして「戦場の日常」というものも、私達日本の暮らしと、実は変わらない。

 かなり具体的に「戦場の日常」というものを描かせていただいたんです。

 「晴れ、そしてミサイル」。

 ぜひお時間ありましたら、ご覧下さい。

 私が撮影した写真や動画とともに、実際の戦争の姿や戦争が起きる理由、そして平和とは何か、そのために私たちができることを考えたいと思います。

(「晴れ、そしてミサイル」の公式HP)