毎月行っている「データの裏側編集部会議」。どんなデータを検証するのか、何を聞くのか? メディアや政府、調査会社などで発表されるデータをちょっと違った角度から見てみると、たくさんの疑問が浮かんできます。

【議事録】
・・ピックアップしたデータ・・

・Chat GPTを使ったことがある人の割合は?
 ※ターゲットの違いによる数字の大きな差
・日本の少子化と世界の人口増加
 ※世界の人口増加から見える背景
・小中高生の自殺件数
 ※過去最多の数字は何を示すのか?
・統一地方選で当選する女性議員が急増
 ※候補者が増えることで変わる男女平等の在り方
・岸田首相襲撃事件が支持率に影響?
 ※事件を通して数字が一瞬で変わる危険性

再生時間:23分28秒

【編集会議のキーワード解説】

候補者男女均等法、男女平等指数……ってなんだ?

 近年、女性の候補者の増加に伴い、女性議員の当選が増えています。

 2023年の市議選で当選した女性は(政令市を除く)、1457人(当選者の22.0%)と過去最高の女性当選者が選出されました。

 このデータの背景には、「政治分野における男女共同参画を効果的かつ積極的に推進し、 男女が共同して参画する民主政治の発展に寄与すること」(総務省HPより)を目的とした候補者男女均等法が平成30年5月に公布・施行されたことが大きく影響していると言われています。

 よく指摘されているとおり、2022年に世界経済フォーラムが発表している日本の男女平等指数(ジェンダーギャップ指数)は、146か国中116位(前回は156か国中120位)と前年と比べ、ほぼ横ばいの順位となっています。

内閣府男女共同参画局 HP
 

 候補者男女均等法によって女性の政治参画が増えていても、世界と比較すると日本は後れを取っていることがわかります。

 ただ一方で、国連が発表する「ジェンダー不平等指数」で162カ国中で24位。世界でも上位にあることが示されています。

 この差は何なのでしょうか。少なくとも、ランキングによって印象付けられるものは十分な注意が必要なことが分かります。

 今回の編集会議でもそのあたりの「数字」が大いに議論になりました。

番組紹介

ジャーナリストの長野智子さんを編集長に、重要なニュースやテーマにまつわる「データ」をピックアップ(編集会議)。その数字が示していることについて会議・取材し、まとめてていきます。「データ」の背景を紐解きながら、取材過程を【音声・動画・記事】で配信。その読み方を楽しく、わかりやすく学んでいくコンテンツです。

前回の【データの裏側】は「少子化データのホント」
https://www.synchronous.jp/articles/-/904

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