2050年の保育

出版社:日本ビジネスプレス(SYNCHRONOUS BOOKS)

1870円

発売日:2025.8.28

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菊地翔豊
【衝撃の実践】子どもの気持ちに寄り添うは、実現できた――

2050年の保育

子どもの主体性を育てる実践的アプローチ

19歳で起業した保育園、これからの子育てのヒント

 高校時代、ニュージーランドで触れた「学ぶことの楽しさ」。

 日本に馴染めなかった19歳の若者が志したのは「一人ひとりの子どもの興味関心」にもとづいた保育だった。

 理想はその通りだけど、現実的じゃない。

 そう言われながらも諦めず、走り続けた10年間の保育園事業。東京、埼玉、神奈川とその数を増やし、作り上げたのが「探究型保育」だった。

 個性的でありながら「一人ひとり」に寄り添う保育を実現できた理由とは? 保育・教育・子どもの成長のエビデンス。最新のテクノロジー、そして経験と熱意が作り上げた「個別最適」を実現する実践的保育のノウハウとは?

 子どもの可能性を最大化するヒントと、保育業界にとどまらない「子どもを育てる」すべての人に贈る、注目の1冊。

はじめに

第一部 2050年の保育 子どもたちの可能性 

第1章 探究型保育とは何か

 「探究」とはなにか? なぜ求められるのか?
 ・子どもたちの持つ能力とは 
 ・「知識偏重から主体的な学び」に転換する方法 

第2章 子どもの力を最大化する「保育」とは

 いつ、どのくらい、どんな教育が、未来への「最良の投資」になるのか?
 ・教育は「早く」「長く」するべきか?
 ・「教育の質」はどこで差がでるのか?
 ・「質」「継続」「探究」―三位一体で育む、子どもの未来 
 ・幼児期の体験が後に与える影響
 ・成長の個人差を埋める「発達の可視化」 
 「主体性を育てる」はどうすれば実現するのか 
 ・「やりたい」はなぜ重要なのか
 ・心理学・教育学が示す「やりたい」の効用
 ・脳科学観点から見た効果

第3章「探究型保育」これまでとどう違う?

 少子化時代における保育の役割 
 「探究型保育」はこれまでと何が違うのか
 ・一斉型保育の「これまで」と「これから」
 ・探究型保育にあるエビデンス
 ・非認知スキルとは? 
 ・探究型が育てるつの非認知能力 

第4章 2050年の保育者

 保育士は「子ども遊ぶ」だけ?
 ・保育士に求められる多様なスキルと研修の充実
 ・保育士の社会的評価はなぜ低いのか?
 ・保育の可視化の必要性
 ・保育士の価値を高めたニュージーランド
 ・保育の課題を解消する「テクニカルサポート」 
 ・「デザインマップ」でアイデアを可視化する

Column1 AI時代を生き抜く「人間の力」とは?

第2部 2050年の保育 主体性を育む方法

第5章 「探究型保育」の原点 

 日本の教育は子どもの「主体性」を生かしきれていない
 ・探求が変えた自分の可能性
 ・幼少期と柔道
 ・高校進学後の転機
 ・最大の転機「ニュージーランド」の衝撃
 探究型の保育園はなぜ必要だったのか
 ・待機児童問題と主体性への思いが19歳での起業に
 ・大きく舵を切り始めた「保育事業」
 ・ナビゲーションツール「らいくる」開発

第6章 実例「探究型保育」

 子どもたちの主体性を育てる3つの共通点と4つの新たな取り組み
 ・海外の先進的幼児教育との共通点と相違点
 子どもたちの「つぶやき」を「タイムリーに拾う」
 ・つぶやきを拾う
 ・「タイムリー」に発展させる
 子どもたちの「クリエイティブタイム」
 ・発達を育むクリエイティブタイム
 ・発達の段階によって育まれる力
 子どもたちの“探究の場”を広げる「地域資源」
 ・事例1:ホームセンター 
 ・事例2:ラーメン屋
 ・事例3:自動車整備工場
子どもたちの「環境デザイン」と「コーナー」の重要性と求められる条件
 ・保育の質は「環境」で決まる
 ・環境の不適切さが将来に影響を及ぼす
 ・「コーナーのテーマ化」がもたらすモノ
 ・質の高い「コーナー」の条件
 ・受け継ぐことで広がるコーナーの可能性
 子どもたちの「発表の場」 探究型保育にかかせない「可視化」
 ・好きを表現する「すきフェス」
 ・地続きの主体性を引き出す「教育」とは?

Column2 坂本喜一郎先生 対談

第7章 探究型保育を実現する9事例

 エデュリーの探究型プログラムを根付かせた“伴走者”の実践
 事例1 2Dから3D、そして“恐竜博物館”へ――未来のツリー保育園
 事例2 好きなことに夢中になることで伸びる子どもの可能性――マロカル保育園 
 事例3 小さなつぶやきが思わぬ発展――ポノ保育園
 事例4 新卒1年目の探究型保育への挑戦――未来のカプセル原宿保育園
 事例5 ごっこ遊びが本格的な学びに――First step Ⅱ
 事例6 丁寧な観察からはじまる子どもの興味関心――アロウラ保育園
 事例7 集団と個のバランスを育む探究――アルオン保育園
 事例8 食への好奇心を育てる探究――First step Ⅰ
 事例9 1歳児クラスでの出来事――こころとうたう保育園
 探求のプロセスを"見える化"したガイドライン「らいくる」
 ・探求型保育を実践するにはまず何をすべきか
 ・チェックリストで客観的に保育を評価する
 ・実践編1: 子どもの手の届く場所に玩具を置く
 ・実践編2: 空間を視覚的にコーナーで区切る
 ・実践編3: 素材を5種類以上、道具を3種類以上用意する
 ・「らいくる」はあくまでガイドライン
おわりに
主要参考文献一覧

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