「一喜一憂しない、フラットに見る、抗わない」

(再生時間:28分16秒/聞き手:シンクロナス編集部)

岡崎慎司、聞く。

 

影響力を持ったアスリートはサッカー界にもたくさんいます。

でも、なんとなくその地位に満足してしまったり、発信するだけ気持ちよくなったりする選手も多いんじゃないか。

そんな風に感じてスポーツのあるべき姿とはなんだろうって考えたときに、大迫傑さんの記事を見かけました。

メディアに左右されないーー。そんな言葉を発信されていて、現実を見ながら話しているような感覚を持ちました。

なんとなく作りこんでいるものじゃない。本当の経験をしながら培ってきたものが見えてきたんです。

アスリートとして本当にやらなきゃいけないこと、(周りからの)押し付けみたいなものじゃなく、本当に自然体でいて、なおかつ結果もきちんと出しているのって純粋にすごい人だなと。

続けることは、やっぱり現実を見ていなければできません。

マラソンは自分自身との戦いという究極のメンタルスポーツです。そこでずっと走り続けている大迫さんの哲学など、いろいろお話をうかがいました。

ぜひ皆さんも聞いてみてください!

#3 Dialogue with 大迫 傑(プロマラソン選手)

男子マラソン日本記録を2度更新したプロマラソン選手・大迫傑さんの対談・前編。究極のメンタルスポーツと呼ばれるマラソンランナーは日々どんな毎日を過ごしているのか。大迫傑さんが心がけているメンタルの整え方、世界最強選手・キプチョゲの凄さやポテンシャルとは――。(以下は本編の一部)。

岡崎慎司(以下、岡崎) マラソンの場合、どういう毎日を送っているんですか。(サッカーとは)全然違うじゃないですか。

大会があって、何か月前から準備する感じですか。大きな大会に向けて準備するというイメージですか。


大迫傑(以下、大迫) そうですね。マラソンだと、半年に一回メインのレースを決めますね。ほかの大学もそうかな。

だいたい大きな大会を一つ決めて、そこに向けて6か月のスパンで作っていく感じです。

ただ、中間にいわゆる小目標とか注目票がいくつもありますけど、メインは決めますね。

やっぱり、ずっとピークって難しいので。そのへんの波をうまく作ることはやっています。
 

岡崎 めちゃくちゃ難しいですね。それって。
 

大迫 毎日試合があるわけではないので、やっぱりその分ナーバスになりますよね。この一発で失敗できないっていうところでいうと。
 

岡崎 そういう(コンディションを)作りこむうえでメンタル的に気をつけてやることは何ですか。「マイペースにやる」とかになってくるんですかね、一喜一憂しないとか。
 

大迫 一喜一憂しないのはありますかね。

特に練習がちゃんとやるときに入ったときはある程度、いろんなものをフラットに見るようにしているというか。

あんまり良い悪いって決めつけないし、抗わないようにしているというか。

<大迫傑さんのメンタルの整え方>
1.一喜一憂しない
2.フラットに見るようにしている
3.抗わないようにする

岡崎 モチベーションがないと結構難しい(部分がある)じゃないですか。
 
たとえば悔しさとか。僕らも対戦する相手がいるので、そういう選手たちと練習して競争してポジション確立してみたいな悔しさがある。
 
(そういう)毎日があるからモチベーション保ったりとかできるんですけど。
 
陸上とかマラソンって特にそうだと思うんですけど、自分自身との戦いという究極のスポーツというか。

走っているときもそうだし、大会をしているときもそうだし。

今(大迫さんが)言っていた、大会以外の時間も自分で上げ下げしていかなきゃいけないというのは想像つかないですね、個人的には。
 

大迫 そうですね。毎日がやる気に満ち溢れているというわけではなくて、“淡々と遂行していく”じゃないですけど。

もちろん、モチベーションの低い日・高い日というのはありますけど、やらなきゃいけないことも変わらないので。

でも、一つこの大会で勝ったりとか、結果を残したときにどんなことが次起こるんだろうっていうワクワク感とか(はあります)。
 
逆にいうと、次ちゃんとしないとやばいぞってところの緊張感というか。

モチベーションというより、この練習を落とすとこの大会に影響してしまうんじゃないかっていう部分で保っているところはありますね
……続きはフルバージョンで
 
【動画内容】ヘッドライン
◇大迫傑に興味を持った理由
◇自然体であること
◇パーソナルコーチのピート・ジュリアンの教え
◇パッケージングとクオリティのギャップを埋めるマネジメント力
◇サッカー選手とマラソン選手の違い
◇外交的なサッカー選手、内向的なマラソン選手
◇マラソン選手の日常とは?
◇ピーキングとコンディション調整
◇大迫傑のメンタルの整え方
◇マラソンは自分自身と戦う「究極のスポーツ」
◇マラソンにおける技術とミスとは?
◇優勝しかわからないこと
◇エリウド・キプチョゲの凄さとポテンシャル
◇能動的に走ること・受け身で走ること
◇「自分から走る」は限界がない
◇レースで人についていくのは効率的
◇マラソンは”一瞬”のミスが命取りになる
◇走ることはあらゆるスポーツの原点

◆時間:28分16秒
 

 

次回、dialoguew/#3 プロマラソン選手・大迫傑さん。
動画(後編)配信は6月8日(水)です!

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