プロの選手でもできないこのトレーニング。なぜ重要?

 

「身体能力」以前の「身体操作」感覚の必要性

 今回のBody Updationでは、前編・中編に引き続き、弘田雄士さん(元・千葉ロッテマリーンズ コンディショニング・コーディネーター)との対談をお届けします。

 後編は、「身体と感覚の繋ぎ方」についてお話しいただきました。

内容紹介

時間:15分20秒

00:00〜 本編ダイジェスト
01:00〜 「身体操作」のトレーニングについて
07:07〜 「力を抜く」トレーニングについて
11:15〜 身体操作でパフォーマンスが上がった話
13:45〜 一流トレーナーは「見れば分かる」話

中田史弥:ここからはいくつか実際に社会人野球の選手から質問をもらっているので、それをちょっと答えていきたいなと思います。

Q.筋力やパワー、柔軟性、可動域などがあってもパフォーマンスにつながらない選手も多い。そういう選手のパフォーマンス向上のためのアプローチはどういったものがありますか?

弘田雄士:難しいですね。ただ、いつも言うことだと、アスリートが野球のパフォーマンスを出すために「何かあります」というよりも、その前段階で子供の時や少なくとも小学校高学年ぐらいまでに、本来は掴んでおいてもらいたい身体操作の感覚というのはあるんですよね。

 だからこそやっぱりマルチスポーツじゃないけど、小さい時にはいろんな遊びもしてほしいし、スポーツだけじゃなくて缶蹴りみたいなこととか、潜ったり、ハイハイ的なことをしたり、掴んだり、アスレチックなことはやってもらいたい。僕の父親ぐらいのときのプロ野球選手って、そんな人しかプロ野球選手にならないんですね。

 だから、「おい!雄士これやってみろ!」って言われてもできない。ここら辺(丹田付近)に重心のバランスがあるだろうって。

「分からないのか?ここを横にズラせ。そうすると足が上がるから」

 そう言われても「え?」という感覚。でもやっぱりやらされているうちに、自分自身も筋力なのか運動神経、運動センスなのかわからないけど、掴めてくるようになるんですよね。

 感覚があるから、それを使ってウエートトレーニングだろうが、フィットネスと言われているトレーニングとかもやるとできるわけですね。そこの感覚が無い選手にとっては、「お化けみたいなもんなんじゃないんですか? 信じた人にしかないんじゃないですか」みたいなことになってくる。

「いやいや!そんなんじゃなくて、無いと動かせないもん!」という話になるので、そういった時にはいくつか縄跳びとか、フラフープもよくやります。

 フラフープを回せないということは連動性でズラしていくことができないってことなので。胸椎の回旋だったりとか、骨盤が先に回ってその後に胸が付いてくるみたいな運動ができないってことがあったりするので。

 俗に言う、遊んでるんじゃないかみたいなことをやらせるパターンというのは時々あって、それはどちらかというとそういった感覚を掴んでもらうためにやるものだったりもします。重心のトレーニングで一つあるんですけど、ここでやってみますね。

 三点倒立の前のカエル倒立というか、三点支持みたいなのがあって、この状態(上部写真)で足を上げて‥‥(本編動画に続く)

前回の動画はこちら

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指導者が知るべき「カラダにまつわる基本理論」が満載
【BODY UPDATION BACKNUMBER】

#0 ご挨拶【無料】​
「野球が楽しくなるトレーニング」を
#1 プロトレーナーのコンディショニングチェック
思い通りのプレーができない理由ってなんだ?
#2 体幹部と胸を切り離すトレーニング
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#3 感覚神経と運動神経をつなげる
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#4 トレーナー対談 ×弘田雄士(前編)
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