夜職の現場でも急速に広がりつつあるAIの活用。写メ日記、SNS更新、顧客管理、写真レタッチなど、日々多くのタスクに追われている女性たちは、AIをどう使い、どんな変化を感じているのでしょうか。

風俗講師として活躍されているSAKURAさんと、夜職専用AIパートナー「YOLUMINA(ヨルミナ)」の開発チームが、「AI時代の夜職の働き方と稼ぎ方」について語り合いました。

夜職のタスクは年々増えている

SAKURA 私は風俗で働いている女性に向けて、接客の方法をはじめとして、写メ日記の書き方、X(旧Twitter)の運用方法などの講習を行っています。

 風俗のお仕事は、集客や宣伝のためのタスクが年々増えていて、プライベートの時間や睡眠が削られている子が本当に多いんです。

 写メ日記もSNSも、ちゃんとやろうと思うと膨大な時間がかかります。「AIを使わずにこれらの作業を全部やるのは、相当つらいだろうな」と感じるようになりました。

 私の講習は新規の予約が取れない状態だったので、個別に講習を受けられない女性でもAIのことを学べるように、ChatGPTの使い方を教えるセミナーを始めました。

ヨルミナ開発チーム(以下ヨルミナ) 風俗のお仕事をしている女性の方々が、日々の仕事の中でAIを活用することで、具体的にどんな変化がありましたか?

SAKURA AIの活用によって生まれる最も大きな変化は「精神的な余裕が生まれる」ことだと思います。睡眠時間が削られて、寝不足のままお仕事に行くと、普段なら気にならないことでもイライラしてしまうじゃないですか。でもAIを使えば、写メ日記づくりやSNS投稿の負担が減って、プライベートの時間を確保できるようになる。

 ChatGPTセミナーを受講した女性たちからは、「余裕ある状態で接客できるため、お客さんに優しくできるようになった」と言われることが多いです。

ヨルミナ メンタルの安定は売上にも直結しますよね。非常に大きなメリットだと思います。

もっとも人気なのは「顧客管理の自動化」

SAKURA セミナーで人気なのは、接客後に顧客メモをAIで作る方法です。接客が終わったあと、自分でお客様の情報を手書きやスマホでまとめると、5分以上かかってしまう。でもAIを使えば、お客様の「あだ名・飲み物・趣味・どんな会話をしたか」などを口頭で話すだけで、1分ほどで情報が整理されます。

 お客様が再度来店されたときに「この子、私のこと覚えてくれていたんだ」と思ってもらえると指名につながるので、細かい情報の管理は大きな効果があります。

ヨルミナ 野暮なツッコミですが、風俗にくるお客さんは「山田」とか「田中」とか、似たような偽名を使っている男性が多いと思います。そうしたお客さんを間違えずに区別する方法はありますか?

SAKURA お客様の名前以外にも、接客の時に飲んでいた飲み物の種類とか、会話の中で出た趣味のことなど、メモできる点はたくさんあると思います。ソープの場合はマットの有無など、業種特有のメモもあります。どんな小さなことでもメモしておくと、お客様と次に会ったときの会話がスムーズになります。AIは情報の整理が得意なので、顧客管理にはとても有効です。

AIを使えば、写真レタッチは数百枚が一瞬で完了

SAKURA 最近はSNSや写メ日記のために撮影に行く子も多いのですが、撮影が終わると200〜300枚のデータを渡されるんですよね。これを1枚ずつレタッチすると、気が狂うほど大変です(笑)。

 でもAIレタッチツールを使えば、数百枚でも一瞬で仕上がる。これは本当に革命的です。

ヨルミナ 業界や媒体に合わせたレタッチの違いもありますよね。

SAKURA はい。Instagram向け、X向け、写メ日記向け、それぞれ「ウケる写真」が違うので、その方向性は人間が判断する必要がありますが、作業の時短については、AIがすべて行ってくれます。

AIに作らせた文章は、そのまま使うとバレる

ヨルミナ 仕事の中でAIを使う上でのリスクや注意点はありますか?

SAKURA AIの回答をそのまま信じすぎないこと。AIは平気で嘘をつくし、間違えます。

 たとえば「スタバで新作のフラペチーノを飲んだことについて、写メ日記を書いて」と頼むと、全然違うフラペチーノを出してきたりする。

 私のセミナーでは、ChatGPTについて、「社会経験と風俗経験のない、東大卒のエリート女性を秘書に雇った」と考えてほしい、と伝えています。その子は風俗で働いた経験もないし、写メ日記を書いた経験も当然ない。でも、めちゃくちゃ頭は良いので、その秘書を育てていくようなイメージでAIを使ってみよう、と伝えています。

ヨルミナ AIを仕事で使う際に、女の子がやりがちなミスはありますか?

SAKURA 女の子がやりがちなミスは、AIの回答に含まれる「了解しました。それでは、この条件で写メ日記を書きます」という部分までそのままコピペして、投稿してしまうことです(笑)。

ヨルミナ ああ…ありがちですね。その他に、お客さんにAIを使っていることがバレるのは、どんな時ですか?

SAKURA AIに「風俗嬢」の設定で書かせると出てくる文章には、「ふわっと」「ぎゅっと」「きゅんと」みたいな独特の語尾や擬音が多いので、読み慣れてる人にはすぐバレます。

ヨルミナ 風俗で働く女性は、こういうキャラで、こういう文章を書くに違いない、という「AIの偏見」ですね……。

SAKURA 私のセミナーでは「AIっぽさを消した文章をAIに書かせる」ためのプロンプトの作り方を教えています。

 ただ、「AIで書いている」と正直に言ってもいい場面もあると思います。特定のお客様に対してお礼日記を書くと、他のお客様がやきもち焼いちゃうことがあります。そうしたときに「あの日記はAIで書いているんだよ」と伝えれば、「そうなんだ」とやきもちが収まることもある。

「AIで書いているんでしょ」と指摘された場合も、「よくわかったね!」「半分くらいはAIに書いてもらっているのだけれど、一部は自分で書いているんだよ」「どれがAIの書いた日記で、どれが自分で書いている日記か、当ててみて」と伝えれば、そこから会話が盛り上がったりする。なので、必ずしもAIを使っていることを隠す必要はないと思います。

 そして、お客様にAIを使って書いてもらうこともできます。シティヘブンの口コミなど、「口コミを書いた方が女の子は喜んでくれるのだろうけれども、面倒くさいなぁ」と思っているお客様は意外と多いので、「AIで書いてもOKだよ」と伝えて背中を押してあげれば、書いてもらえる可能性は高まります。

AIは「自分を守るための道具」

SAKURA もう1つ伝えたいのは、個人情報の扱いです。軽い気持ちでAIに自分の顔写真を読み込ませたり、働いている店名や場所を入れたりする子がいるのですが、そこは絶対に注意が必要です。

ヨルミナ AIを正しく使う人が少ない業界だからこそ、危険性もセットで知ってほしいですね。

SAKURA 私は「女の子たちには、プライベートを削ってまで働いてほしくない」という考えなんです。接客の合間、15〜20分のインターバルで写メ日記づくりや顧客管理、SNS投稿を終わらせることができれば、家に帰った後のプライベートな時間を削る必要は無くなる。そのためのAI活用法を教えています。

 セミナーを受講した女の子から、「待機中に全タスクが終わるから、家では完全に休めるようになった」という声を聞くと、とても嬉しいです。

ヨルミナ 夜職はプライベートと仕事の境界線が曖昧で、働いていない時間にも細かいタスクが延々と続いてしまいがちなところがありますよね。プライベートな時間を削られないよう、顧客管理や投稿に関する仕事をAIに代替してもらうことは、すごく重要ですね。

SAKURA 私が風俗のお仕事を始めた頃は、「キャバクラだと、退勤後もお客様への営業メールをしなければいけないけど、風俗は出勤したらそれ以外の仕事はしなくていい」と思われていました。でも、次第に風俗のお仕事でも、写メ日記やSNSの投稿など、表から見える接客以外のタスクが増えていきました。

 AIを使えば、ほとんどのタスクを短時間で片付けられます。そして、もっと自分を大事にした働き方ができる。心と時間を守ることができる。AIは「稼ぐための道具」であると同時に、「自分を守るための道具」でもあります。

苦手な部分を洗い出し、AIに任せる

ヨルミナ AIを使い始める際に、気をつけた方が良いことがあれば教えてください。

SAKURA まず、自分が苦手なところや自信がないところを明確にすることが大切です。「これのせいで、他のタスクができていない」「これのせいで、時間が削られている」と思うところを洗い出して、それを解決するためにAIを活用していくことがお勧めです。

ヨルミナ AIが普及する中で、夜職の働き方や稼ぎ方はどう変わっていくと思いますか?

SAKURA 正直いうと、まだちゃんとAIを使っている女の子はそれほど多くないんです。私が教えても、7割くらいの子は「使わなくてもいいや」となる。理由はシンプルで、「使い方がわからない」「思った通りの結果が出ないから諦めてしまう」、この2つですね。

 でも今後、AIがもっと使いやすくなれば、写メ日記やメッセージ作成のハードルが一気に下がります。そうなると、今は「頑張ってる子だけがやっている努力」が、誰でもできるようになる。つまり、写メ日記やSNS更新の価値は下がっていくと思います。

 だからこそ最後に残るのは、結局「接客力」。お客さんが心地よく過ごせる時間を作れるかどうか。そこはAIが絶対に代替できないところです。

次回は、引き続きこの対談の後編をお届けします。

<次回>【風俗嬢の経済格差】夜職サミット#3

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