夫婦カウンセラーとしてこれまで2000組以上の夫婦をサポートし、著書『夫は、妻は、わかってない。夫婦リカバリーの作法』でも注目を集める安東秀海先生が、読者の皆様から寄せられた夫婦関係のお悩みにお答えする「夫婦リカバリー相談室」。
シリーズ「夫婦健康診断のススメ」では、夫婦問題の予防や早期発見のために必要な向き合い方や考え方を安東先生が紹介・解説。
今回は加藤綾菜さんとの対談・前編を振り返ります。
加藤綾菜さん対談・前編を見る
「夫婦円満」とは、問題が起こらないことではない
「みなさんどうされてるんでしょう?」
夫婦カウンセリングの冒頭でよく質問される言葉です。
たとえば、子どもの前で大喧嘩を繰り返してしまう時。あるいは、積み重なったわだかまりから冷戦状態にあるような時。自分たちと、円満に見える夫婦との違いは何か? 良好な夫婦関係を保っている人たちは具体的に何をしているのか? 知りたいと思うのは自然なことでしょう。
ただ、夫の不満や妻への愚痴であればまだしも、「夫婦円満の秘訣は?」なんて、なかなか人には聞きづらいものです。夫婦喧嘩は犬も食わないといいますが、夫婦円満の秘訣なんて、今さら人には聞きにくい、非常にデリケートな話題かもしれません。
だからこそ、問題や心の葛藤をオープンにお話いただいた加藤綾菜さんとの対談は、夫婦が直面する困難を乗り越え、現在も良好な関係を育むことに成功された実例に触れる極めて貴重な機会となりました。
今回の夫婦健康診断では、加藤綾菜さんに伺った夫・加藤茶さんとのエピソードから、夫婦が共に成長し、良好な関係を維持するために必要な考え方についてお話ししていきたいと思います。
「10年忍耐だよ」という加藤茶さんの言葉
どんな夫婦にも問題は起こるものですが、45歳という年の差を越えて結婚を決意した綾菜さんを待ち受けていたのは心無い中傷だったそうです。
財産目当てなのではないか?
脂っこいものばかり食べさせて加トちゃんを殺す気か!
そんな激しいバッシングに心が折れそうになった綾菜さんに加藤茶さんは「10年忍耐だよ」と寄り添います。受け取り方によっては更に自分を追い込んでしまいそうな、突き放されたと感じてしまうような言葉ではありますが、...