2050年の未来を予測する討論型コンテンツ。テーマは「結婚」。2050年には、結婚はどのようになっているのか。多様化が進む日本社会には、もはや不要な制度なのか——。
本コンテンツでは、討論後に登壇者の方から、議論を踏まえたうえで、新たに得た気づきや、語りつくせなかったことについてご寄稿いただきます。
今回はイラストレーターで漫画家の水谷さるころさんに語っていただきました。

イラストレーター、漫画家。結婚・離婚を経て、現在は事実婚。一児の母。2016年に自身の結婚にまつわる体験を『結婚さえできればいいと思っていたけど』(幻冬舎)として出版。以降『目指せ! 夫婦ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで』『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している』など結婚にまつわる著作がある。プロフィール詳細

「30歳までに結婚しなきゃ」と思っていたけれど…
2050年の結婚…どうなっているんでしょう?
イラストレーターでマンガ家をしております、水谷さるころと申します。
私は1976年生まれ。私には68年生まれと70年生まれの姉がいるのですが、長女の姉が就職活動していたときは売り手市場。家の前に箱で就職情報が送られてきていました。
それが次女の姉の就職活動のときには、箱が1/3くらいのサイズになっていました。バブル崩壊です。2番目の姉からさらに5歳年下の私…。ロスジェネ世代ど真ん中です。
そんなわけで、私と姉たちの間では、社会人になるころの社会の雰囲気がだいぶ違いました。姉たちのころは「25歳過ぎたらクリスマスケーキ」と言われていました。
とはいえ、私もその影響で「30歳までには絶対結婚しなければ!」と思っていたのです。
そしてなんとか結婚できそうな相手を見つけて結婚してみたところ……あれ? 世の中はみんなもう共働きじゃないの? 女も仕事は続けるでしょ? と思っていた私がただの世間知らず。
「結婚したら仕事はセーブして家庭を優先するんでしょ?」などと言われてしまい、かなり驚きました。
そんな愚かで世間知らずの私は3年半で離婚。3年間、毎晩「離婚の反省会」をしました。
ちなみにその反省をすべてマンガにしたものが『結婚さえできればいいと思っていたけど』(幻冬舎)という本になっておりますので、興味がある方はぜひお読みください。
3年半の結婚生活を経て、「事実婚」を選んだわけ
私は反省して、「本当に私がしたかった結婚ってなんだろう」と考え、「経済的にはお互いに独立したまま生活する」「共有財産を持たない」「家事と仕事をお互いやる」という共同生活を送ろうと決め、再婚では「事実婚」を選択しました。...