渡部陽一「1000枚の戦場」47～50／1000・2022年の世界情勢総括
【内容】
渡部陽一氏が撮ってきた膨大な写真の中から1000枚をピックアップし、「戦場のホント」を動画とテキストで解説する。
第12回は「47／1000～50／1000枚目」。
今回は2022年の世界情勢の総括。今年はウクライナ情勢だけでなく、
日本からも近い中東やアジアの国・地域でも様々な「うねり」が
起きています。
そこで、今回は日本を巻き込む可能性のある、近隣の国・地域の2022年のニュースを渡部陽一氏が独自の視点と写真で振り返ります。
「1000枚の戦場」
渡部陽一が解説する「戦場」の日常。近いようで遠い世界の本当の姿を1000枚の写真が映し出す。隔週土曜日に最新回配信。
2022年。世界情勢が激動の1年であったと戦場カメラマンとして感じています。
この1年は、2月24日に始まったウクライナ戦争。
この戦争がほぼ年内、戦いが続いていく状況で、世界中のメディアがウクライナにアンテナを向けていました。
ただ、地球規模で世界各国を見ていくと、それぞれの国、それぞれの地域で不安定な衝突、国内の様々な「うねり」というのがはっきりと続いて今に広がってきています。
この写真は、2019年12月に撮影した香港での１枚です。
2022年は国家安全維持法により、香港の行政、全ての力、権力、自由というものは、中国の中央政府による管理下に置かれました。
写真のような、自由な若者たち。民主化を求める市民、集会であったり、デモ。
中央政府に反発する声というのは、全て押さえ込まれ、それに関わった若者たちは拘束され、その拘束された若者たちの家族にさえ強い圧力がかかっています。
「NOと言えない香港」。
これが2022年の現実です。
香港から脱出するたくさんの市民も存在しています。
家族を頼りイギリス、オーストラリア、カナダ、アメリカ、様々な地域に移住する方がたくさんいます。
それを許さない沢山の監視の目も存在しています。
香港が変わっていく。
香港から逃げる人もいれば、逆に逃げる事ができない人たちもいます。
香港が世界から忘れ去られてしまわないように、たくさんの若者たちがメッセージを発信しているんですが、それは露骨に反政府をうたったものではありません。
例えば、やわらかいアニメのストーリーにしたり、映画の映像を作るなど、やわらかい暗喩を使ったような組み立てをしながら、「私達はここにいる。中国の中にある香港。香港は香港なんだ」というメッセージを発信しているように感じました。
「NOと言えない香港」。
そんな状況でありながらも、気持ちの中に強いものを感じたのが、
2022年の香港情勢の動きであったと感じています。
（この他にも渡部陽一さんが撮影したウクライナの貴重な写真が！……続きはフルバージョンで✅）
【その他の写真】
・写真8/1000：人道回廊で蜂の巣にされた車
・写真12/1000：並ぶ戦車（ウクライナ）
・写真17/1000：溶けたロシア軍戦車
・写真19/1000：広大なひまわり畑
・写真23/1000：忘れられた孤島「スーダン」
・写真27/1000：タリバーンが力を再興させた「アフガニスタン」の今
・写真31/1000：新疆ウイグル自治区で暮らす人々
・写真35/1000：「トランプ・共和党」熱狂の背景を映した1枚
・写真39/1000：金日成・正日が示す威光
・写真46/1000：ウクライナの悲しみを表した赤と黒の旗を羽織る少年
👇毎配信をまとめて視聴は以下より👇 （今回の動画は12月に撮影しました）
「戦場」の真実をどのくらいの人が理解しているか。戦場にある悲惨な現実。犠牲になるのは子どもたち。一方で、戦場にいる人々は「私たちと同じ」日常を持っている。これも「戦場の本当の姿」――。戦場カメラマン渡部陽一が撮ってきた写真の中から、1000枚をピックアップ。写真とともにその背景を知る。「戦場の真実」と「世界の本当」を学ぶ。
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