大事なイラク戦、スタメンは?

 サッカージャーナリストのミムラユウスケ氏、田村修一氏、木崎伸也氏を中心に、サッカー解説者・林陵平氏、おこしやす京都ACの分析官・龍岡歩氏らに取材、日本代表のアジアカップでの戦いを全6回10企画に渡って配信する「日本サッカー徹底検証#5 アジアカップ特集」。

 今回は日本代表のトレーニングの様子、スタメン予想、ここでしか知れないアジアカップの様子を現地で取材するミムラユウスケ氏が書きます。


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イノシシを仕留めるかのようにイラクを仕留めろ!

 それがアジアカップ第2戦、イラクとの試合のテーマだ。

「猪突猛進」という四文字熟語があるが、イラクの前線の選手たちは「猪(イノシシ)」のようだ(*キャプテンの遠藤航が今年を漢字一文字で表すと、なんと答えているのかはぜひ『月刊・遠藤航』新動画を確認してほしい(【遠藤航・告白】アジアカップ優勝へ「W杯優勝を念頭に、主体的に戦う」 | SYNCHRONOUS シンクロナス)。

 彼らはボールを持つと、迷わずにゴールへと向かってくる。ディフェンスリーダーの冨安健洋はイラクのアタッカー陣をこう評している。

「彼らは『メンタル的に迷いがないな』と、映像からも感じました。迷いがないぶん、(ゴールへ突進してくるスピードが)速く感じるというか。考える時間が短いので、僕らは先に準備しておかないといけないです」

 イラク戦のキーとなるのは、突進してくるような相手に負けないことだ。

 思わぬ苦戦を強いられたベトナム戦の前半。驚くようなデータが出た。それが以下のものだ。

日本のデュエル勝率:46.5%
ベトナムのデュエル勝率:53.5%

 確かに、相手のフォーメーションとのかみ合わせが悪く、守備が上手くハマっていなかったことも、こんな数字になった一因ではある。

 とはいえ、個人の力で大きく勝り、ドイツやイングランドをはじめ欧州のトップリーグでプレーしている選手が多い日本が、ベトナム相手にデュエルで負けることなど許されない。そんな体たらくでは世界の頂はおろか、アジアの頂点すら遠くかすんでしまう。

 先発した伊藤洋輝は試合後にそのデータを知らされたものの、デュエルでの勝利を強く求められるドイツでプレーする選手として、「負けているかもしれないな」という感覚は持っていた。

「それは感じていました。ガチャガチャしたところのこぼれ球が相手に行くなと感じていたし、中盤での狭いところでの1対1の場面で抜け出される展開もあったので。そこで大会の厳しさは改めてわかりましたし、それはもちろん一人ひとりが(問題だったと)感じている部分だと思います」

 タッチラインの外から試合を見ていた冨安は、組織的な守備ができなかったことを前提としながらも、こう訴える。

「もちろん、(守備が)オーガナイズされたなかで(プレーの)強度がある状態がベストではありますけど、オーガナイズされていないとしても、強度でまかなえる部分はあると思っていて。それに、オーガナイズされていない状況は今後も起こり得ることではありますし。強度は(守備をするうえでの)ベースになってくると思います」

 だから、チームとして狙うような守備が上手くハマっていなかったとしても、高い強度でプレスに「行かせること」が何より大事だと考えている。

 イラクは初戦のインドネシアとの試合で4バック(4-2-3-1)を採用したが、5バックで戦ってくることもある。日本との対戦では、試合中に最終ラインの枚数を変えてくる可能性もあるだろう。そうなると、日本の守備が上手くハマらない時間帯も出てくるかもしれない。

 それでも、プレスをかけにいくのであれば、高い強度でプレスをかけないといけない。だから、冨安は明言する。

「(どんな状況であっても自分が試合に出るのであれば)後ろから(『全力でプレスをかけにいけ!』と)言おうと思っています」

 守備戦術も、攻撃戦術も、戦い方の幅を持たせることも、もちろん大切だ。

 だが、その前に、一つひとつのプレーの強度を高めないといけない。

 猪のような迫力のあるアタッカー陣擁するイラクとの試合では、基本となるプレー強度が求められる。それが足りないようでは、世界一など夢物語でしかない。

イラク戦の予想スタメン

 

【カタールアジアカップこぼれ話】

 今大会のグループリーグのプレビュー記事では、日本の練習場で見つけた面白いものを紹介していきます。

 今回紹介するものは……。

 写真を見て、わかりましたか?

 UFOではなく、ドローンです。

 現代のサッカー界では試合だけではなく、練習の様子もビデオに撮り、ミーティングなどで活用するのが当たり前となりました。

 そんななかで、全体のイメージを把握しやすいのが上空から撮った映像です。    

 日本では一昨年のカタールW杯から本格的にドローンを採用しており、今ではグラウンドの上にドローンが飛ぶのも日常の光景になりました。

日本代表の練習場の上空にはドローンが飛んでいる