
新年あけましておめでとうございます。
昨年末には、3回目となるイベント「SEIYA'S BATTING REPORT REAL!2025」を行い、鈴木誠也選手が「トップレベルの戦い」で感じた、技術、メンタル、コンディショニングを、バッティングの実演&指導、データや言葉から紐解いていきました。
新年最初となる今回の配信では、「SEIYA'S BATTING REPORT」の配信を続ける背景を、「SEIYA'S BATTING REPORT REAL!2025」の秘話&秘蔵写真からレポートします。
(イベントのプレゼント、そして今年の年末に開催予定の「SEIYA'S BATTING REPORT REAL!2026」についても少し触れています。最後までどうぞ)
(【!!】以下、冒頭部分は子どもさんがご覧にならないようにご注意ください【!!】)
鈴木誠也はなぜサンタクロースに同情したのか
(執筆:シンクロナス編集部・黒田俊)
――12月24日、大変そうな親御さんの話よく聞くし、やっぱり実際、きついですよね……。
その言葉に、鈴木誠也は珍しく強い反応を見せた。
「いや、本当にそう思います。僕が小さい頃、硬式のオーダー(メイド)のグローブですら3~4万円で買えましたから。安ければ2万後半でも買えたのかな……。
でも、今はグローブひとつとっても、本当に高くなってるじゃないですか。ふつうに硬式で7~8万円する」
クリスマス前。このときは「サンタクロース」の話をしていた。
発端は「侍ジャパンへの、野球界の期待は大きいと思います」と質問したことだった。
今年はワールドベースボールクラシック(WBC)2026が開催される。受難と言われた日本人右打者のメジャー挑戦で、初めて30本塁打、100打点をクリアした鈴木誠也の参加、そして「連覇」を期待する声はひと際、大きい。
加えて、6月にはサッカーのワールドカップ。前回大会のカタールワールドカップ後は大きなフィーバーとなった。
日本でもっとも注目度の高いスポーツ、その最大の大会が同じ年にある。つまり「子どもの野球離れ」が進んでいる野球界にとって「チャンスともピンチとも言える年になるはず」……そんな意図があった。
「個人的には小さい頃、自分もやっていたくらいサッカーも好きなんで(ワールドカップは)楽しみです。
競技性で言っても、やっぱりサッカーのほうがしやすいですよね。究極、サッカーボールひとつあればできるじゃないですか。うちの子なんかも、サッカーしてるほうが楽しそうですし」
鈴木誠也は自身の経験を確認するように答えると、そのあとの言葉に力を込めた。
「だから、野球界は全体で、組織として対応が必要ですよね、なにかガラッと変える……というか。
野球を見るのが好き、という人は増えたと思うんですよ。でも、いざやるとなると、(サッカーと比較すれば)いろいろ大変で。だから、やりたい、と思ってやれない子もいるんじゃないかな、と思うんですよね」
日米でこれだけ多くの選手が活躍し、自身のレベルアップのために努力をし続けている。
その結果、野球のレベルは飛躍的に上昇した。日本の野球とアメリカの野球ではまったく異なる魅力もある。若い人でも「野球が好き」という人は増えた。
けれど、「やりたい」と思っても始められない。鈴木誠也は、現在の日本の状況にそんな感覚を抱いていた。
「バットとボールを用意しなきゃいけないし、人数もふたりじゃゲームにならない。数人は少なくとも必要です。
ちょっと大きくなってボールが飛ぶようになれば……それが一番、楽しいことなのにやる場所が限られる。そもそも、公園でキャッチボールはダメだし。
それに加えて、道具、高くなりすぎですよね」
ここで話が冒頭のやり取りに戻る。
――今年、野球をやってる息子が、サンタクロースにお願いしたのがグローブで……高すぎて悩んでいます。
そう言ったスタッフに鈴木誠也は同調した。
「もちろん、給料が上がらないとか、日本の経済が低迷しているとか、物価が上がり続けるとか……そういうこともあるとは思うんですけど、それこそサッカーはすぐできる。
決してサッカーより野球を!とは思わないですけど、やっぱり野球が面白いと思って見てくれている子たちがいるのに、その子たちがやりたいと思ったときにできない状況は……考えなきゃダメですよね、全体で」
ナチュラルなメンタリティは優しさ
現役選手の影響力は大きい。どんなアクションであれ、引退してから取り組むのと、現役のうちからとでは、広がり方、伝わる量が大きく変わる。
ただ、選手のいるうちにできることは限られる。物理的に難しい。それが主力バッターであればなおさらだ。ある日に大活躍をしても、翌日にまったく結果が出ない、なんてことはざらだ。
そんな中、鈴木誠也はメジャーに渡る1年前から定期的にコンテンツを配信し始めた。現役のバッター。間違いなく、大変だったはずだ。
加えて言えば、そのコンテンツ――打撃について語るという内容は、本人の性格から見ても、もっとも難しいテーマでもあった。
「正解がない」からこそ探究をやめない打撃。それについて語ること。
「スイングのスロー映像は見たくない。気になる点が“細かく見え過ぎてしまう、”“結果はいいのに、悪いと感じてしまう”」というほど、繊細であること。
子どもに『中学生の頃、自分でどんな練習をしていましたか?』と聞かれると「……全然、やってなかった」と答えるくらい「うわべだけの答えをしたくない、嘘をつきたくない」信条を持つこと。
どの角度から見ても、鈴木誠也のパーソナリティにとってコンテンツ配信は簡単ではなかった。
それでも続けてこれた理由は、決めたことはやる、というこれまた鈴木誠也の性分に加え、「サンタクロースの話」に象徴される「子ども」や「野球をやりたい人」への思いだったと思う。
決して「苦しくても」「子どもたちのために」というような使命感ではない。発信したい、という強い欲があるわけでもない。もっとナチュラルに、「聞いてみたいことがあるなら」「自分の話で役に立つなら」という感覚だ。
だから例えば、さまざまな選手の「バッティング」や日米の「指導者」について雑談をしていても、鈴木は必ず最後に「子どもには難しいかもしれないですね」「この方法は、けっこう参考になるかもしれないですね」というふうに話が落ち着いていくことが多い。
それが鈴木誠也には染みついたものとしてある。
「SEIYA'S BATTING REPORT REAL!2025」控室での石井論
2025年12月22日。
「SEIYA'S BATTING REPORT REAL!2025」の開始前の控室。
話題になったことのひとつが、石井琢朗の読売ジャイアンツ2軍監督就任だった。ちょうど、この数日前に会う約束があったものの、子どもの体調不良があって会うことが叶わなかったと言う。
「久しぶりに会えるチャンスで、すごく楽しみにしてたから、なんでこのタイミングで(熱出るの!)!!って思ったくらい残念でした。
カープ時代は、本当にお世話になって、めちゃくちゃ熱くて好きなコーチだったので。監督だとどうなるかも、楽しみですね。
今の子どもたちだったら、合う人、合わない人がいるのかな、とか。僕は、琢朗さんタイプが合うタイプでしたけど、性格的に」
三種類のポップコーンを前に、最後は「子どもたちだったら」と想像するところは、変わらなかった。
そして終わったイベント後の控室はでは恐縮しきりだった。
「もっと深い話、しなきゃでしたね。いい答えできなかったー! すみません!」
――いやいや、めちゃくちゃ話、面白かったですよ。
本心でそう思っていたから、ストレートに伝えても「いや、ダメです」を繰り返した。
――だとしたらこちら側の質問だったり、構成の問題なので。
「違います、反省です」。染みついた鈴木誠也の感覚では、「もっと聞いてみたことにいい答えができたはず」「役に立つ話ができたはず」という思いがあったようだった。
鈴木誠也と話をすると、どうしても(批評的であるべき)メディアとか編集者の視点を忘れそうになる。正直、それくらいすごい、すごいというより「すごみ」がある。
どこで納得するんだ、というくらい高い合格点を設定していて、そこに届かない理由のすべてを自身の問題として捉える。
そのプロセス、葛藤がこのコンテンツの最高の学びであり魅力だ。トップ選手でありながら、等身大に葛藤し、それを乗り越えようとする。
その言葉、表情、姿にこそ、鈴木誠也が配信し続ける大きな価値がある。貴重な学びを、2026年も感じ続けてもらいたい。
【写真20枚】SEIYA'S BATTING REPORT REAL!2025


















お知らせ:プレゼント当選者&「REAL!2026」について
(1)LIVE配信を含めた「SEIYA'S BATTING REPORT REAL!2025」ご参加の方、そして「SEIYA'S BATTING REPORT」会員の方に、
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を抽選でプレゼントいたします。
当選者の方には、メールにて【1月13日までに】お知らせいたします。当選メールを受け取った方は、プレゼント送付先を「会員フォーム」にご入力いただくことになりますのでご承知おきください(個人情報保護のためメールでの住所などのやり取りはできません)。
(2)また本年末にも「SEIYA'S BATTING REPORT REAL!2026」を開催予定です。次回は、よりトークを中心に、みなさまにももっとご参加いただける方式を検討いたしております。
イベントの参加受付は「SEIYA'S BATTING REPORT」会員の方に入会月順でご案内する、早めの案内など、これまでと違った形を予定しております。なお一般告知がない場合もございます。
引き続き、「SEIYA'S BATTING REPORT」をよろしくお願いいたします。
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