結婚生活の中で積もり積もった不満や違和感。もう離婚しかないと思うほどの不仲やトラブル。
さまざまな夫婦の在り方があるからこそ、ふたりの間だけで解決できない悩みや問題を抱える人も少なくないでしょう。
夫婦カウンセラーとしてこれまで2000組以上の夫婦をサポートし、著書『夫は、妻は、わかってない。夫婦リカバリーの作法』でも注目を集める安東秀海先生が、読者の皆様から寄せられた夫婦関係のお悩みにお答えします。
今回は、夫が風俗へ通っていることに気付いたというご相談。やんわり聞いてみても話し合いにならず、夫と距離を置いてみたものの……
花さん(仮名)からのご相談
結婚16年、女性です。夫が風俗通いをしています。
そのことに気づいたのは、義母との難しい関係を乗り越え、会食をした後でした。
休日出勤と偽り風俗へ行っている夫への不信感が募り、さらに、家族の幸せを想い、言葉のきつい義母に歩み寄っている私の努力を水に流された心境でした。
1年くらい様子を見ていたのですが、状況が変わらないので、勇気を出して夫に話をしてみました。
夫が不利になると逆上する恐れもあったので、「気のせいかも知れないけど、浮気してるんじゃないかと思ってる」とやんわり話を持ちかけました。
しかし「浮気」という言い方も相応しくなかったのか、夫は「何か見たの? 何もしてないよ」と、いずれにしても認めようとはしませんでした。
今までも建設的な話し合いに至ったことなど一度もなく、私の側の問題だと言われてきました。
夫に誠意を尽くしても裏切られ、話し合いも成立しない二重苦です。
それならば、裏切られても自分が傷付かない程度に夫や義母と接しようと決め、お正月も義母に会いに行きませんでした。以前は外出の時に夫を誘っていたのも、やめました。
日常生活は今まで通りですが、夫を見ているだけで辛さや憎しみがこみ上げてきます。
夫や義母と距離を置くことで、自分の心はいくらか平穏になりました。しかし夫からすれば、なぜ妻が以前のようでないのか思い至らず、孤独を深め、夫婦関係が悪化するのではないかと思ってしまいます。
自分の心が傷んでいるけれど、それが適切に対処されず、今度は夫の心が傷む。負の連鎖です。
自分の心が傷んでいることを夫に伝えたとしても、受け止められることはまず無いです。今私がするべきこと、しない方が良いこと、気づいていないこと……。それを知りたいのです。
この先も、夫は風俗通いを続けると思います。夫が出かけると、また風俗に行くのではないかと思うようになってしまいました。そんな時、楽に家事や仕事に取り組むには、どんな気持ちの持ち方をしたら良いか、ヒントが欲しいです。
(妻・花、夫・実)
※頂いたご相談に編集を加えております。ご了承ください。
この先の「幸せ」を考えて、自分自身のことも大切に
夫の風俗通いに心を痛めているという、花さん。
ただ、問題となっているのはそれだけではないようです。...
