渡部陽一です。

 今回は戦場取材の基本と疑問について、お話したいと思います。

 私が1993年の6月、20歳の時にザイールを取材してから、まもなく30年を迎えます。

渡部陽一取材経歴(渡部陽一氏のHP 取材経歴より)
https://yoichi-watanabe.com/history.html

 30年で、およそ130の国と地域を巡って、シャッターを切り続けてきました。

 今回は、戦場取材の中から、皆さんが疑問に思っていることについてお答えします。

INDEX

Q1.戦場取材にかかる費用は?
Q2.宿の選び方やカバンの中身は?
Q3.食事は?
Q4.紛争地の取材で心掛けていること
Q5.言葉の壁について

Q1. 戦場取材にかかる費用は?

 「1000枚の戦場」をご覧になられている方からの質問で多いのが、「戦場取材にかかる費用、予算」についてです。

 予算は取材する国によってばらつきがあります。

 近隣のアジア地域のように10数万円の時もあれば、中東のように40万円ぐらいかかることもありました。

 戦争が長期に及んだ地域は高くなる傾向です。

 フリーランスのカメラマンにとって、戦場取材の取材コストを抑える最大のポイントは航空券の価格です。

 最近は、日付や出発地と目的地を入力すると、自動で乗り継ぎの検索をし、最安値が出てくる便利なサイトがあります。

 旅行やビジネスなどで利用される方は時間帯や乗り継ぎの回数などを気にされるかもしれませんが、私が選ぶ基準はとにかく「安いこと」!

 日程の変更が効かないFIXのチケットや、乗り継ぎが6回、7回のルートでもOK!!

 乗り継ぎの待ち時間も平気です。

 次の飛行機まで24時間以上あると、一般の方はゾッとするかもしれませんが、私の場合、嬉しくなります。

 空港を離れて街に繰り出せば、旅行気分を味わうことができますし、その国や地域を実際に歩いて、写真を撮ることが後の取材にも役立つのです。

 また、安さにこだわるなら、日本よりも格安で航空券が購入できる可能性が高いタイのバンコクなど、東南アジアのエリアに着いてから買うのも1つの方法です。

 私は現地に着いてから、夜中2時など深い時間帯に出発する格安チケットを手配したこともあります。

 さらに、安さにこだわる方には、バス移動もオススメです。

 空の旅では見落としてしまう街の活気や匂いが感じられます。

 ただし、時間に余裕がある方にしか、おすすめできません。

 ちなみに、ウクライナへは、複数の便を乗り継いだ後、隣国のポーランドから国際列車を使って陸路で入国しています。

 飛行機は複数のルートがありますので、その都度、最安のものを選びます。

 取材の日程については、余程の節目でない限り、チケットが高い連休や行楽シーズンは避けることが多いです。

 なるべく、安い時期にスケジュールに余裕を持って、取材をすることを心掛けています。...