「SEIYAS BATTING REPORT」スペシャルニュースレター。鈴木誠也選手の近況やそれをもとにした「打撃論」「野球論」、そして【直撃1問1答】、さらにはみなさんからの質問にお答えする【Q&A】企画を配信します。

INDEX
1)【野球論】ケガ復帰から「自分の体」との勝負
2)【直撃1問1答】好調の要因は?「クラブハウスの雰囲気が……」
3)【Q&A】「WBCの結果で日本人選手、日本野球の評価は変わりましたか?」

1)【野球論】ケガ復帰から「自分の体」との勝負

 脇腹のケガから復帰して、10試合が経ちました。応援してくださったみなさん、ありがとうございます。

 今回はここまでを簡単に振り返ってみたいと思います。

 左脇のケガでワールドベースボールクラシックの辞退を発表してから40日後、マイナーの試合で打席に立ちました。初めてケガをする場所だったので慎重に――チームもそう考えてくれて、しっかりと対策をしたうえでした。

 左脇のケガについては、実は報道があった一週間前くらいからちょっと違和感があって。ジャパンの招集日が日に日に近づいていて、「どうにか持ってくれ……」と祈るような思いでいました。

 ひとつの要因は寒さだったと思います。

 今回、シカゴ・カブスとの契約上、侍ジャパンに合流しても親善試合に出られないことがわかっていたので、実践を重視するためにアリゾナに渡ってチームに合流し、練習試合を経てから(大谷)翔平たちと一緒に日本に戻る、そんなふうに考えていました。

 アリゾナの2~3月は陽気で快適な気温が続きます。最低気温で10℃ちょっと、最高で25℃前後あたり……トレーニングにはうってつけなのですが、渡米してから急に2℃くらいに冷え込んだんです。

 オフの時間、新しいシーズンとWBCに向けて準備をしていたこともあって、「なんでこのタイミングで……」と自分自身に腹立たしさがあったことを覚えています。

 切り替えてからは、純粋に侍ジャパンを応援する気持ちで見ていました。ヌートバーも村上も本当にいい選手で、刺激になりましたし、優勝した瞬間は本当にうれしかった。

 だからこそ、復帰に向けて自分も頑張らないと、とパワーをもらった気がします。

 そして、4月15日のロサンゼルスで行われたドジャース戦で復帰。

 ようやくのシーズンインでした。書いたように、チームも慎重に対応してくれましたし、僕自身も例えば開幕に合わせて復帰を早めて、シーズン中にまた離脱したら意味がない、と思っていました。

 ここまでやって、もしまたケガをするようなら「自分の体はそれまで!」と割り切るくらいの気持ちでいます。ここまできたからしっかりと全力で毎日の試合に集中したいと思います。

2)【直撃1問1答】好調の要因は?「クラブハウスの雰囲気が……」

――ようやく復帰しました。コンディションはどうですか。

鈴木 疲れました(笑)。

――ロサンゼルスで合流して以降、オークランドへ。そこからホームのリグリー・フィールドに移動しました。最初の移動が580キロ程度(※広島から浜松くらいまで)で、シカゴへは3500キロほど(広島から東京を2往復して大阪に出るくらい)です。このあたりがメジャーですね……。さて、チームは復帰まで5勝5敗が、誠也さんが出場して以降6勝4敗。この2試合の連敗はあるにせよ好調に見えます。

鈴木 クラブハウスの雰囲気は昨シーズンと全然違います。 

 どっちが良いとかではなくて……、昨シーズンは...