遠藤航「1/12」5回目のテーマは「憧れの人」。第一回に続き、第二回は濃厚な日本サッカー論。なぜ、中村俊輔は「長友佑都をすごい」と言ったのか。戦術とは何か。そして、「日本代表」のこれまでとこれからについて。
[総再生時間:21分07秒]

(聞き手:シンクロナス編集部)

動画内容
👉Jリーグで対戦した印象は?
👉二つのW杯で火事場のバカ力が出せなかった経験
👉ロシアで悔しい思いをして、今冬臨むカタールW杯
👉お互いの理想のMF像を教えてください!
👉現代サッカーは進化しているのか、変化しているのか?

中村「追い詰められた状況で、力を出せるのが本当に良い選手」

編集部 Jリーグで対戦した印象は?

中村 ジュビロの時もあったね。

編集部 マリノス、ジュビロ時代含めて中村選手が無敗なんです。

中村 別に個人戦じゃないから(笑)多分1対1してたら負けてると思うよ。

遠藤 いやいや、そんなことないです。

中村 (遠藤選手が)ボランチでやってほしかったよね。全部1番後ろだから。

遠藤 ボランチで対戦したかったですね。

中村 でも俺、いいボランチがいればいるほど、(スペースに)流れたりするから、それで(マリノス時代は)マナブ(斎藤学)と絡んだり、兵藤(慎剛)と絡んだりして、俺が空けたとこに、その時は中町(公祐)がボランチでいたから、そいつを上げさせて、こうならこう、こうならこうっていう戦術があったから。

「こういう時はこうでしょ」みたいなが分かってる人じゃないと試合に出れないというか。それがね。今の代表・・・あれ?ちょっとシビアになってくるからダメ?今、代表のこと言うと急に来るからバッシングという矢が(笑)。(彼らは)批判という感じじゃなくて、そういう危機感を自分がプレーしてみてそういう風に感じたからだろうけど。

 でもそれも多分、ワールドカップ前になるとそんなこと言ってられなくなるよ。もう自分たちのチームじゃない? でもそれもたぶん、わかってるでしょう? だからギリギリになってメンバーがバチッって決まってからスタートで、全く違う別のチームになるじゃない。俺は2010(南アフリカワールドカップ)もそうだったし、ロシア(大会)も最後ミーティングとかしてさ腹括った感あるじゃない?

 そういう時に、やっぱりみんなそうなるよね。集団っていうか、自分の身を削って犠牲心を出さないと「もう」っていう。そのときにいいプレーできるかどうか、火事場のくそ力が出るか出ないかだもんな・・・そこで俺は2大会(ドイツ、南アフリカ大会)とも出せなかったから・・だから、言えるのかもしれない。

 

(日本代表は)大会の前に上手くいってないよね。2010もそうだし、ロシアも負けてたよね?最後の親善試合。「これどうすんの?」みたいな。あの切羽詰まった、追い詰められた状況になってから「チーム」になって、しかも力を出せる選手が本当のいい選手。だから俺は長友(佑都)とかハセ(長谷部誠)もそうだけど、もう本当にすごいと思う。だから批判してる奴はサッカーなんも分かってないなと思うね。あれは。あの「ゴリラ」はすごいよ(笑)

遠藤 いやすごいですよね

中村 「スーパーフードだ」「体幹だ」とか言ってるけど、ホントすごいと思うよ。あのメンタリティーというか。結局ブラジル戦もいいじゃん。結局あいつはツボを押さえてる。体も考えて、メンタルもそうだけど、そういうを多分持ってるんだよね。

遠藤 そうですね。「ここぞ」というのを。

中村 なんかあるんだよ、あいつの中で。それを俺はできなかったから・・・ 今でも分かんないから、ほんとすごいっていう感じ。ロシアの時は(遠藤選手は)サブだっけ?

遠藤 そうですね。ベンチで僕は1試合も出れずに悔しい思いをして・・っていう感じなんで。

中村 それはでかいね。今度出てこういう風にしたいとか、そういうイメージとかは?どういう展開になるといいっていう感じ?

遠藤 個人的にはドイツとの初戦はすごい楽しみなんで、まずもうそこに100%全力を注ぎ込みたいっていうのがあって、あんまり後のことは考えられないかな、みたいなのが正直あるので、出場するとしたら初めてのワールドカップですし、今まで僕もロシアから悔しい思いをして、4年間ワールドカップに出るっていうことを目標にずっとやってきたので、すごい楽しみではあるというか。

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 どっちかというと、そっちの気持ちが個人的には強くて、ワールドカップやってじゃあ実際どうだったか?という感じだと思っているので、当たって砕けろじゃないですけど、今までの自分の100%をワールドカップで出せるのかっていう感じですね。

中村 2010(南アフリカワールドカップ)、ギリギリになってサブになって、オランダ戦にちょっと出て終わった地獄の1ヶ月半だったけどな・・・そしたらほぼ一緒だもんね。(遠藤選手の)ロシアのときと。午前練習だったら、午後に勝手に練習というか一応断って行くけど、もがきまくって。そしたら、あのとき岡ちゃん(岡崎慎司)とか森本(貴幸)とかが知らない間についてきて。

 なんかそれはそれでまたチームになっていって、ナラさん(楢崎正剛)も出てきてくれてシュート練を始めたり、みんなやっぱりもがいて。結局でもその2年後にはマリノス戻ってきたけど、MVP(2013シーズン)獲らせてもらったり、結局長く考えるとワールドカップも通過点だから、どう通過するかで、やっぱりもがいてていいし、岡ちゃんみたいに出てきたし、そういうチームバランスって結構大事なんだよね。

遠藤 それはすごい日本人ならではって思います。外国人の選手達ってちょっと出れないと全然自主練とかしなくなるみたいな(笑)ちょっと出始めると、全然練習前に自主練来てなかった奴が急に来出してという風にすごい分かりやすいんです。

 そういうチーム全体のことを考えたら、やっぱり日本人ってそういうところはメンタリティーというかすごいなっていうのは感じたりもするし、そういう人たちの存在っていうのはチームにとってすごく大きいだろうなとか感じたりします。

(続きは動画でお楽しみ下さい)

 

「サッカーは“最適解”の見つけ合いだと思っています。相手、システム、能力、特徴、コンディション…それらを考慮しながら、勝つために自分たちは“どれ”を選ぶのか。これはサッカーの楽しさであり醍醐味でもあります。もっと“最適解”を見つけたい、聞いてみたい。そんなコンテンツ企画です」(遠藤航)

 


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