
いよいよワールドカップが始まる。
「Dialogue w/」では、ワールドカップに3度出場した岡崎慎司と、サッカー最前線の欧州に挑戦する選手たちの対談を通して、世界で活躍するヒントを探ってきた。
今回はその中から、W杯日本代表に選出された中村敬斗選手との対談を紹介する。
いまや日本代表やフランス・スタッドランスにとって欠かせない選手の1人に数えられるが、10代で移籍したシント=トロイデンVVでは出場機会に恵まれなかった。
そんな中村敬斗選手の転機になった決断と、その背景ーー。日本屈指が語った「メンタリティ」とは?
(本稿は動画『【特別対談】岡崎慎司と中村敬斗「世界で点を取り続ける」FW共通のメンタリティ』を一部を抜粋し再構成した)
不確かな移籍を正解にした19歳の決断
中村敬斗(以下、中村):シント=トロイデンVVに移籍した時、開幕戦から2試合はスタメンだったんですが、その後いきなりベンチ外になって。納得はいかなかったですがまた練習からアピールしようと思っていたんですが、そのあと完全に構想外で。
理由はわからなかったですが、選手は試合に出てなんぼだと思うので、移籍を考えました。
岡崎慎司(以下、岡崎):とはいえ、移籍を決断するのは簡単なことじゃないよね。
中村:簡単じゃなかったですね。
オファーが来るのかわからなかったですが、冬の移籍市場が閉まる直前にオーストリアのLASKリンツのセカンドチームからオファーをいただきました。
岡崎:そのとき何歳だったの?
中村:19歳ですね。
岡崎:19歳!
中村:何が正解かはわからなかったですが、今こうやって代表にも選んでもらって、5大リーグの1つで試合に出れているので結果としてよかったなと思います。
岡崎:正解にしたんだよ。かっこいいよ。
競争に強くなるには?
−− 海外のチームでも目立つ活躍を見せる選手たちの違いはどこにあると思いますか?
岡崎:やっぱり頭の良さはあると思います。勉強ができるとかではなく、物事の考え方に“柔軟性”があるどうか。
チームの中で活躍できている時は、自分の強みを最大限に押し出す。
でも、上手くいかない時には周りの空気を読んで、どうやったら自分のポイントになるかを考えるとか。
他の選手たちにパスを出して、チームとして結果を出せるようになったら、それはそれで自分の評価にも繋がりますよね。
そうやって物事を柔軟に捉える思考力は、競争が激しい海外だからこそ学べることのひとつです。
中村:確かに、海外のチームで活躍している選手たちには、激しい競争の中で生き残ってきた力強さがある。
小さい頃から競争に勝ち抜いてきているので、どんな状態でも這い上がってくることができるんです。
岡崎:やっぱり海外の選手たちは、しっかりと学んでいる感じがするよね。
中村:そんな気がします。
日本でプロのサッカー選手になる人たちは、学生時代からスタメンに選ばれていることが多いので、ベンチから試合を見る経験をあまりしていない。
僕もかつてはそうだったのですが、自分ならできるという自信に溢れています。
でも、実際に世界を相手にプレイしてみると、試合に出してもらえない状態から、自分で這い上がってこないといけないので、自然と競争意識が芽生えてくる。
逆に、そこまでしないと競争意識は、芽生えてこないのかもしれません。
岡崎:日本のユースの選手たちも、ポテンシャルを持っているし、世界的に見てもレベルが高い。
でも、競争力に関してはまだまだ弱いし、成長が止まっている部分もある。
でもこれからの10年でもっと変わってくるとは思う。
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