初めて一人暮らしをしたとき、狭いながらもここが自分の城なんだと感じた記憶があります。実家という空間は、自分の部屋はどうにかできても、台所や洗面所、お風呂、トイレといった場所は絶対に自分の思い通りにはならず、自分のセンスとは違うモノを見てはあきらめの境地でした。
暮らしというのは、空間も含めた時間の流れです。誰にでも与えられたものです。人によって、どういう暮らしをしたいかも違います。どんな風に暮らしたいかという考えがなかったとしても、時間によってそういう空間が、暮らしが、自然と育まれていくんですよね。
暮らしを整えようと思ったとき、どこから手をつけますか? リビングやダイニングなど広いスペースをどうにかしようと考えがちですが、台所こそ暮らしの中心だと思うのです。
整然とした台所もあれば、持ち物すべてが見えるようなにぎやかな台所もあります。どんな道具を選び、どんな風に収納しているのか、こだわりと知恵がたくさん詰まったスペース。その人が大切にしていることが自然と表現されています。
連載中の「hibi hibiの日々」でも台所が登場します。いまでこそ素敵な台所ですが、一人暮らし時代の台所は無機質だったのだとか。その無機質な感じに違和感を感じつつも、どうしたら自分らしい空間にできるのか答えが探せないまま暮らしていたのかもしれません。そんな暮らしにひと筋の光を与えてくれたのが台所道具との出合いだったそうです。
暮らしという大きいものを整えるのは壮大なテーマのように感じるかもしれませんが、台所を整えることはできるはず。それは自分を整えることにつながるのかもしれませんよー。
台所道具好きというasakoさん。「お料理好き」「食べることが好き」に繋がっているという選りすぐり道具6点を紹介します。その道具の使い勝手や...続きを読む