おうち実験室『ノーアンサー』からお届けした夏休みスペシャルの2つの実験、楽しんでもらえたかな? 見えない力で一円玉を動かしてみたり、ハンドパワーではりがねをクルクル回してみたり……etc. これはみんなも毎日使っている『電気』を使っていたんだね。
 今回は、後半でやってみた磁石と電池を使ってはりがねを回転させる実験について解説します。成功した人も、成功しなかった人も、どうしてはりがねが回った(回らなかった)のか、ノーアンサーの二人に解説してもらいましょう!

実験動画はこちらから👆


磁石と電池で、どうしてはりがねは回ったの?

実験のむずかしさ:★★★ 
いつ習う原理?:中学2年生

 今回の実験は、前回といっしょで「電気の流れ」に磁石の力をかけて動かす実験です! 金属にはいろいろありますが、「銅」は電気を流しやすい金属です。なので、今回の実験では電気を流すため「銅」を使うことをオススメしています。

 また、「鉄」の針金を使った場合は磁石にくっついてしまって回りづらいなどの理由もあります。ただし、基本的に電気が流れる金属であれば今回の実験は可能です。(りっきー&まっちーは準備段階でステンレス製の針金をまわすこともできました)銅線で成功した人は、ぜひ他の金属でもできるかを試すのも面白いと思います!

はりがねの形をどうすれば電気が流れるの?

 針金の形のポイントは以下2点です。

① 磁石と針金は必ずくっつくようにする
② 磁石、電池とくっつく場所の表面をサンドペーパーで削っておく
(形を作り始める前に、銅線全体をサンドペーパーで削ってしまうと簡単です)

 

 今回の実験の原理で大事なのは、銅線に電流が流れること。電気は

 「電池の+極」「磁石」「銅線」「電池の−極」

という順番で流れます。この時、磁石と銅線がくっついていないと電気が流れず、針金も回らなくなってしまいます。(ポイント①)

 また、動画中でも説明していますが、銅線は基本的に表面に電気を通さないコーティングがしてあるため、コーティングを剥がさないと磁石→銅線、銅線→−極の部分で、電気が流れなくなってしまいます。

※電流になぜ磁石の力が働くのかは、中学2年生で学習します。中学生になるより先に知りたい!という人は「フレミングの左手の法則」がキーワードです!

電池の下に磁石をくっつけるのがどうして重要なの?

 上で書いた通り、今回は銅線に電気を流す必要があるため、電池と磁石がくっついている必要があります。逆に言えば、銅線に電気が流れていればよく、磁石自体に電気が流れる必要はありません。例えば、電池と銅線を直接つないで電気を流し、磁石は近づけておくだけ、という形でも針金を回せるかもしれませんね。

 

どうして銅のはりがねをサンドペーパーで削ったの?

  一般的に銅線には電気を通さないコーティングがしてあります。これにより、銅線にさわっても電気が流れてしまわないようになっているわけですね。今回の実験のように、銅線を使用する場合は電気を通したいところだけ、サンドペーパーなどで表面を削るのが一般的な使い方です。

 例えばステンレス製の針金などはコーティングがされていないため、サンドペーパーで削らなくても回るんじゃないかと思います。

このはりがねの形以外でも回るの?

 針金の形は、今回作った形以外でもできます! 今回紹介したのは、まっちー&りっきーが色々試す中で、一番シンプルかなと思った形です。一番よく回る形は何か? 回るために必要なポイントはどこか? など、動画中で紹介した形ができた人は、ぜひ他の形にもチャレンジしてみてください。

マッチー&リッキーの試作品第1号!
 

この実験は、日常生活ではどんなことに応用されているの?

 この原理は、あらゆる所に応用されています! 例を挙げるなら、携帯のバイブレーションやラジコン・ドローンに入っている各種モーター、エレベーター、電気自動車……etc.  基本的に電気の力でモノが動いている場合、全部同じ原理で動いています。

 よく考えると、ラジコンやモーターなど、電気の力でものが動くというのはけっこう不思議な現象なんです。例えば豆電球と電池を繋いだ時、電気は流れて電球は光りますが、電池や電球自体はピクリとも動かないですよね。もともと電気自体にはものを動かす力はない

 そんな中で磁石と一緒に使うとものを動かすことができる。今回の実験はそういう意味で「電気」と「ものを動かす」という、実は無関係な現象をつなげるための大事な実験だったんです

 さて、ちょっと趣向を変えた応用の話をすると、前半の実験で出てきた「磁石を近づけると金属に電気が流れる」という部分は、IH調理器で使われている原理になります。IHヒーターは実は、「フライパンに電気を流して、電気によって発生した熱でフライパンを温める」という、ちょっと変わった原理で食材を温めています。

 この時、フライパンに電気を流す方法として前半の実験で使った「磁石を近づける」という方法をとっているわけです。おうちにIHヒーターがある人は、次からIHで料理しているのをみたら、「あのフライパンには今電気が流れているだなぁ」と思ってみてくださいね!
実際には磁石を近づけたり遠ざけたりするのではなく、電磁石という特殊な磁石を使っています)

次回は、動画「身近なもので楽器を作ろう!」を9月にお届けします! 次の実験もどうぞお楽しみに!
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おうち実験室「ノーアンサー」
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東大卒の幼なじみユニット、マッチーとリッキーによる小1〜小3のお子さん向け実験教室。正しい答えだけを求めず実験の過程で試行錯誤することで、実社会でも役立つ「疑問を持ったことについて仮説をもち、それが正しいか試して検証してみる力」を養います。さぁ、身の回りにあるものを使って、子どもにわくわくするような体験を!

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