結果で見るチームと、中で感じるチーム

 前回のNewsLetterで、海外でキャプテンをすることの難しさを書かせてもらいました。そう感じるのはやっぱり、チームとしての結果が伴っていないからだと思います。

 今年に入って未勝利。

 ボーフム戦はアディショナルタイムにPKで同点に追いつかれ、ホッフェンハイム戦はラスト5分で2失点、逆転負けを喫しました。

 耐えるべきところで耐えきれないシーンはそのチームを象徴しているように映ります。現在の順位ともあいまって、残留争いについて聞かれることも増えました。

 ファンの方、応援してくれる人たちには申し訳ない気持ちです。なんとか、期待に応えたいし、そのためには勝利がすべてです。

 それでもチームの状況を見れば悲観的なところばかりではありません。

 前回「PICK UP MATCH」(編集部注:2月24日「日本代表の中盤に手応えを感じる理由」)でも話をしましたが、2月に入ってから僕たちはシステムを変えています。

 わかりやすいのはスタートのシステムで、これまでの3-5-2(または3-4-3)から4-3-3で戦っています。意図としては、守備についてもしっかりと対応していこう、というものでした。

 その点で言えば、徐々に慣れてきていて、手応えがあります。システムを変更して以降の失点は決して少なくありませんが、いずれもセットプレーや、終盤でバタバタしてしたところで喫してしまうところが多く、以前のように崩されてやられる、ということは減りました。

 また、サッカーにおいては、守備的な戦術をとると攻撃に課題が生まれることが往々にして起こるのですが、シュツットガルトはこのシステムに変更して以降、得点を大きく増やしています。

 僕自身もインサイドハーフでの起用が増え、ホッフェンハイム戦では得点も決めることができた。

 このゴールも、個人的に「そろそろ決められそう」という手ごたえがありました。実際、ホッフェンハイム戦の前の週に1/12企画「読書する遠藤航」を撮ったのですが、その際に「もうすぐゴールを決められる気がする」と話していたくらいです。

 個人としてもチームとしても全体的に上向きになっていることを感じていたわけです。

 あと、もう一歩……。

「勝利」という結果さえついてくれば一気に流れが変わる……。そう信じて、次戦に備えています。

 ではその重要な勝利のために何ができるのか。...