なかなか勝てないチームに存在するもの

 シュツットガルトは難しい状況に立たされています。

 22節を終えて、順位は降格圏の17位。入れ替え戦となる16位とは勝ち点が4差あります。つまり、1試合の勝敗では入れ替わらない立場です。2022年に入ってからは、まだ一回も勝利できておらず1分け4敗。サポーターや応援してくれる人たちには、不甲斐ない結果で申し訳ない思いです。

 ではなぜこうなってしまったのか。考えてみれば、思い当たることはいくつかあります。

 その理由は決して難しいものばかりではなくて、シンプルなことばかり。例えば、けが人が絶えないこと、コロナ感染が止まらないことで、ベストメンバーを組めないこと。想定されたベストメンバーがそろったのは……前節のフランクフルト戦だけでした。

 そのフランクフルト戦も、昨シーズンの戦い方とは違って、新しい戦術で試合に臨んでいます。簡単に言えば、目指していた攻撃的なサッカーから、ある程度割り切って「守ること」に「も」比重を置いたスタイルへとシフトしました。

 ようやくそろったメンバーも、新しい戦い方をとった初めての試合でしたから、決して去年のようなコンビネーションとはいきませんでした。さらには、フランク戦後に、再びエースストライカーのカライジッチがケガ、副キャプテンのアントンがコロナ陽性と、主力が離脱することになります。...