街を歩いていると、不意に耳に入ってくる言葉がある。誰かの会話、カフェのBGM、看板の文字。芸人・鈴木ジェロニモが、日常の中で出会った“ちょっと気になる言葉”に耳をすませて、思考を巡らせます。連載の詳細はこちら

【過去の記事を読む】鈴木ジェロニモの「耳の音」 記事一覧

鈴木ジェロニモの「耳の音」#59「マジでめっちゃ良いよ」

 

 ゴルフに行こうと誘われて、行ったことはないが行ってみようと思った。しかし中心人物である友人がお子様の保育園の行事と被って行けなくなってしまい、じゃあどうしようか、と残りのメンバー。まあ車で静岡行ってさわやかでハンバーグ食べてサウナ行くか、と極めて30代男性らしいスケジュールが即時組まれ私も賛同。新宿に朝集合し、車に乗って静岡へ向かう。

 大学の同級生だった。アカペラサークルで出会った6人。しかし不思議なことに、なんでこの6人なんだっけ、という分からなさがある。個々人では一緒のグループで歌ったり協力してイベントを運営したり、関わりはもちろんある。だが卒業後も頻繁に会っているかというと、そうな人もいるしそうでない人もいる。

 私は学生時代“そういうモード”になっていたのでどんな誘いも断らずに参加しまくっていた。しかし芸人になってからはあまりにもお金がなさすぎて、就職した彼らと同じ感覚で余暇を楽しむことが難しくなった。優しい彼らは私の分の食費等を「投資」という名目で率先して肩代わりしてくれた。がちであざす、と思いながら、当たり前だが学生時代と比較して会話の内容や行くお店が変わっていくことに、居心地の掴めなさを感じてもいた。ノレる話題とノレない話題が結構はっきりしてくる。ノレないときに、あれっ、と思う。彼が変わったのか、私が変わってなさすぎるのか。

 でもまあしかしそうだよな、と。...