街を歩いていると、不意に耳に入ってくる言葉がある。誰かの会話、カフェのBGM、看板の文字。芸人・鈴木ジェロニモが、日常の中で出会った“ちょっと気になる言葉”に耳をすませて、思考を巡らせます。(連載の詳細はこちら) 【過去の記事を読む】鈴木ジェロニモの「耳の音」 記事一覧    友人が腕を怪我した。左腕の前腕部分。病院に行くと打撲と診断され、湿布を貼るなどしながら数日過ごす。全治2週間と言われたが痛みの収まりは意外と早く、1週間くらいで回復の兆しが見える。何だ全然軽いじゃん、と思ったところで、ぶつけてはいないはずの上腕三頭筋あたりに痛みを覚え始める。そっちの痛みの回復を含めるとちょうど2週間程かかり、やっぱりお医者さんの言うことは正しかった、と友人は述懐する。 「怪我した部分を庇っていたってことだと思うんだよね」。友人の話になるほど、と共感しつつ、もしかして、とも思い浮かぶ。体がそうであるように、心もそうなのではないか。  例えば仕事において、もしくは日常生活でも、自分が本心からは推奨していないものをとても推奨...