街を歩いていると、不意に耳に入ってくる言葉がある。誰かの会話、カフェのBGM、看板の文字。芸人・鈴木ジェロニモが、日常の中で出会った“ちょっと気になる言葉”に耳をすませて、思考を巡らせます。連載の詳細はこちら

【過去の記事を読む】鈴木ジェロニモの「耳の音」 記事一覧

 

 吉住さんとのPodcast合同公開収録。前半は『吉住の聞かん坊な煩悩ガール』に私が、後半は『鈴木ジェロニモの感情』に吉住さんがゲストとして出演するという2時間。

「煩悩ガール」にゲストとして出ている私が私のいつものようにもにょもにょ話していると吉住さんから「ジェロちゃん、喩え多くない?」と指摘が飛ぶ。えっああ、確かにそうかもですね。なんでなんだろう。思ったことを適切に伝えようとして、言い換えてしまうんですかね。あのほらパックマンの口の部分が……。「喩えてる喩えてる」。いやあ、どうしよう。すみません、現実から逃れようとしてメタファーの世界に足を着けてしまうというか……。きっ、と吉住さんが無言で鋭く指を差す。お客様がどっと笑う。

 自分が普通だと思って行っていることが、普通ではないことがある。そして私はそれが多いと、マウンティングでも何でもなく素直に思う。しかしそういう認識のずれについては、他者からの指摘を受けなければ気付くことができない。喩えが多いということも、私としては普通というかもはやそれ無しには喋ることができないくらい自然なものになっていた。だから吉住さんの指摘を受けてもなお喩えてしまうし、喩えてしまった言い訳をもう一度喩え直してしまう。

 吉住さんも私もピン芸人で、こういう自然な発話においての特徴、変さ、を指摘される機会は少ない。...