イラスト=しまだたかひろ

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 こんにちは。エディターの平澤と申します。2歳児の母です。

 街中で子どもに対してものすごくイライラした態度で接するママを見ること、ありますよね?

 私も自分が子どもを産むまでは、そんなママたちを見て、「あんな言い方しなくても」「子どもだからしょうがないじゃん」と引いた目線で見てしまっておりました。

 

 自分で言うのもなんですが、元々おっとりした性格の私は、人に対して怒りを感じることもほとんどないし、声を荒げたり、感情を爆発させたりすることとは無縁の生活を送ってきました。むしろ「すぐ怒る人とか怒鳴る人とか苦手」くらいに思っていました。

 ところが、いざ自分が子どもを産んで育ててみると……、

 

 スマホばっかり見ている夫にイラつき、離乳食を食べない、薬も飲まない、着替えもお風呂もイヤイヤ言いまくる子どもにイラつき、細かな苛立ちがつもりに積もって、いつの間にか自分もイライラを抑えられない人に…。声を荒げたり、ものに当たることもしばしば。昔の自分が見たらさぞ驚くことでしょう。

 そしてその度に自己嫌悪になり、「私ってこんなに性格悪かったんだ」「こんな言い方するなんてひどいママだ」と後悔する日々……。

育児って辛い。

 

こんなに辛いのって私だけ?

 悶々とした気持ちを友人のライター松倉和華子さんに相談すると、「いやいや私も同じだよ!」との答え。双子の女児を育てる彼女も仕事と育児の両立に追われ、感情が爆発してしまうことも度々あると言う。

 他のママはどうなんだろう?

 さっそく20人のママたちにアンケートを実施。すると、出るわ出るわ。

Q子育てをしていて、今まで感じたことのない苛立ちやストレスを感じたことがある?

 

 Q.イライラして感情が抑えられなかったことはある?イライラした理由と取った行動を教えてください。

 ・テーブルの上の飲み物など、前もって「こぼさないように気をつけてね」と言っていたのに、遊びでテーブルに乗っかってまんまとこぼした時は毎回「バカッ!」って言ってしまう。 「言っただろうが」という気持ちが先に来て、大人相手みたいに攻めてしまう。

・1歳になった頃、ご飯は食べない、服が汚れても着替えもしない、こっちの言うことは無視するくせに、ちょっと抱っこしないと癇癪を起こす子供にイラつき、抱きついてくるのを振り払ったことがある。力加減も強かったし、自分で聞いても声色が冷たくてゾッとした。

・イヤイヤ期が辛すぎた。歯科検診の日、自転車に乗るのをイヤがり、無理矢理乗せたら転げ落ちそうなほど暴れ、仕方なく雨の中ずぶ濡れになりながら抱き抱えて病院にたどり着いたら、「予約に15分以上遅れたから診れない」と言われた時は心がぽっきりと折れ、病院を出てから子どもの手をブンブン振って「もういい加減にしてよ!」と怒り、傘で電柱をぶん殴った。はたから見たらヤバい人だったはず……。

・同じくらい(もしかすると私の方が)仕事をしているのに、お迎えは基本的に私。土日の家事も私。自分だけ休日みたいな顔してソファで横になっている旦那にイライラ。PMS(月経前症候群)がひどかったときに泣いて八つ当たりした。

・夫の仕事が多忙でワンオペの日が続き、体調もあまり良くない時に夫がやっと帰宅して、もっと家事を手伝って欲しかったのに、下の子の寝かしつけをしながら夫も一緒に爆睡してしまい、洗濯や後片付け、上の子のお風呂や歯磨きなどを結局全部1人でやらないといけなくなった時、怒りが込み上げてきて、力任せに片付けをしてお皿を割ってしまった。

 やはり多くのママたちが育児にストレスを感じ、今までにない感情に振り回されながら必死に毎日を乗り切っていると言う実態が見えてきた。

育児の不安や苛立ちが増えている現代

 さらに、少し前のレポートではあるが、精神科医の原田正文氏による1980年と2003年に行われた大規模子育て実態調査の中でも、子育ての不安やママたちのイライラ感が2003年のほうが増しているという結果がでている。

 

https://www.crn.or.jp/LIBRARY/EVENT/sympo07/lecture/harada/index.html

「乳幼児の心身発達と環境−大阪レポートと精神医学的視点」服部祥子・原田正文著(名古屋大学出版会) および「子育ての変貌と次世代育成支援−兵庫レポートにみる子育て現場と子ども虐待防止」原田正文著(名古屋大学出版会)をもとに編集部作成。

 昔に比べて保育園も増え、家事や子育て代行サービスも増え、家電も進化して一見子育て負担が減っているように見えるのに、一体なにがこんなに子育てをしんどくしているのか?

 社会的な背景にあるのか、産後のホルモン変化や肉体のダメージなど身体的な理由によるのものなのか、はたまた子どもとの向き合い方の問題なのか。

エディター平澤とライター松倉が「子育てがしんどい」原因を追求します!

 ということで、私エディター平澤とライター松倉が、社会学、生物学、保育士など様々な専門家に、現代の子育てのしづらさ、しんどさについて、その原因を確かめにいってきました。

 次回から、全6回に渡ってお届けします。お楽しみに!