このシンクロ通信でも度々飼い猫自慢を書いていますが、今回は少し趣向を変えて、猫についてユニークな切り口で書かれた書籍を3冊紹介します。

 

『猫の都イスタンブールに住んでみた』(ハーパーコリンズ・ジャパン)

著:アジアねこ散歩

トルコ・イスタンブールに移住したご夫婦によるフォトエッセイ。トルコは国を挙げて街にいる猫を大切にしているそうで、この本は、イスタンブールの街で暮らす猫と人との素敵な関係について教えてくれます。情緒ある街の風景に溶け込む猫の様子を映した写真の数々に加えて、グルメや観光情報もあり、トルコに行ってみたくなります! 私は読み終わった後、近くのケバブ屋さんに行きました。

『猫にご用心 知られざる猫文学の世界』(soyogo books)

著:ウィリアム・ボールドウィン他/編訳:大久保ゆう

16世紀イギリスで初めて英語で書かれたという小説。なんと、しゃべる猫が登場するお話です。古い小説にありがちな複雑な入れ子構造で少し難しい面もありますが、読みやすい翻訳と詳しい解説が有難いです。子どもの頃に好きだったファンタジー小説に出てきた「猫は9つの命を持つ」という言い伝えや「猫に変身する魔女」等の元ネタがわかり、懐かしい気持ちになりました。

『ネコはここまで考えている 動物心理学から読み解く心の進化』(慶応義塾大学出版会)

著:髙木佐保

動物心理学研究の博士論文に基づいた、猫の心を解き明かす研究書。我が家の猫やお世話になっているカフェ猫さん達を見るたびに、漠然と「猫って賢いなあ」と思っていましたが、この本では、猫の推論能力が心理学実験によって解明されていきます。家猫は飼い主含む人の顔の区別がついていない、という少し悲しい事実を読んでから、愛猫にはテレビで色々な人の顔を見せて人間の顔の違いを教えようとしています(無駄な足掻き)。

 

(編集・谷本)