10月になりました。あっという間に涼しくなり、秋の訪れを感じています。今回は、8月27日に「2050年の保育 子どもの主体性を育てる実践的アプローチ」という本を紹介します。

著・菊地翔豊「2050年の保育」

 著者は、わずか19歳にして“探究型保育”を実践する保育園事業「エデュリー」を立ち上げた菊地翔豊さんです。

 探究型保育とは、子ども一人ひとりの興味や関心に寄り添い、その独自性を伸ばしていく保育のこと。

 つまり保育者や親など子どもと関わる大人が、子どもの夢中になっていることや興味関心がどこに向いているかを注視して、その子ならではの個性を引き出していきます。

 私が驚いたのが、この探究型保育で育つ力です。「非認知能力」と呼ばれるもので、学力とは異なる協調性やリーダーシップといった社会性に関わるスキルのことをいいます。

 社会人として何年か経ちましたが、もはやこれが一番大切なスキルだと実感しています。こういった協調性やリーダーシップは、自分の意思だけで身につけようとしても簡単に身に着けられません。

 本書の後半では、実際の保育現場でどのように子どもと関わり、探究型保育を実践しているのかが、多くの写真とともに紹介されています。

 子どもの未来をより良いものにしたいと願うすべての方におすすめの一冊です。ぜひ手に取ってみてください!

編集・竹内