私の旅のスタイル

人生のように、旅のカタチは人それぞれだと思います。
飛行機や新幹線でピューっと目的地へ行き、お目当ての土地で楽しむ。夜行列車でゆっくり時間をかけて、なんて旅も楽しそう。車なら、途中の寄り道が楽しいし、お土産なんかも重さを気にせずに買い込めます。

みなさんは夏休み、どこかへお出かけされましたか?

わたしはというと、いつもながらの弾丸お盆帰省で、1泊2日のプチ旅行を。いつも通りの車旅です。自宅は石川県で、実家は兵庫県なので移動距離は300kmくらい。なので、ほどよく旅気分を味わえます。

わたしの旅の楽しみは、何といっても美味しいものとの出会い。ご想像のとおり、日本酒も加えて、楽しみは何倍にも膨らみます。

その土地の美味しいものを選んで買って味わう。昔ながらのお漬物とか、珍味とか、地酒なんかが多いのですが、それを味わうとその土地の文化や暮らしを共有できるような気がして…。たちまち自分の中に、楽しい美味しい世界が広がります。地方ごとに、寒いなら寒いなりの、温暖なら温暖なりの、海が近いとか、山の中だとか、ちょっとずつ違う食文化を味わうのが楽しみです。

昔の人の知恵や工夫があって、それが食として暮らしの中に脈々と受け継がれている。そのロマンがたまらなく好きで、先人へ想いを馳せていただきます。今も昔も、人々は美味しいものを食べようと一生懸命なのだなあと、人類すべてに大共感!

そんな気持ちで、途中で立ち寄るサービスエリアや道の駅では目を凝らして品定めです。

実家へ帰る道のりは、ちょうど鯖街道という昔からの鯖ルートがあって、鯖文化が栄えています。福井県の海のほうから関西へ伸びている道。鯖の浜焼き、へしこ、鯖寿司、鯖のなれ鮨、いろんな鯖の美味しいものが。

中でもわたしのお気に入りは「へしこ」です。塩漬けした鯖を糠に漬けて発酵させた珍味で、石川県でいうところのコンカニシン(ニシンの糠漬け)やフグの子糠漬けが似たようなものでしょうか。独特なにおいが苦手という方もいらっしゃいますが、あの風味が日本酒と相性抜群!...