CL経験不足の日本。W杯優勝の「基準」をもたらすキーマンは?
シンクロナスYouTubeで毎月配信中の『スポー“ツギ”ロン』から注目のテーマについてテキストで深掘りしていく本コンテンツ。
現在、英国遠征中のサッカー日本代表。
聖地ウェンブリーでのイングランド戦、そして伝統のスコットランド戦。欧州強豪との2連戦は、前編で紹介された「CLベスト8以上の経験知」が足りない森保ジャパンにどんな「現実」を突きつけるのかーー。
守備の要・冨安健洋が負傷で遠征不参加になるなか、W杯優勝への「基準」をもたらすキーマンは誰か。
日本代表を追い続けるスポーツライターのミムラユウスケ氏と、サッカージャーナリストの河治良幸氏が、それぞれキーマンをピックアップし、現在の森保ジャパンの「核心」について徹底議論!
意見が一致した意外なキーマン、今夏のW杯で「市場価値」を数倍に跳ね上げる選手は? 日本代表の悲願達成へのヒントを提示する。ぜひご覧ください!
識者2人の意見が一致したキーマンは?
――経験値が必要だとするならば、日本代表でまだ誰が入るかも分かりませんが、キーマンとなるであろう選手を挙げていただきましょう。
ミムラユウスケ(以下、ミムラ): 僕は堂安律選手を挙げます。
河治良幸(以下、河治): かぶりましたね。堂安選手に関しては、二人とも一致しています。
ミムラ: あとは鎌田大地選手でしょう。
――河治さんは、あと一人いかがでしょうか?
河治: コンディションが万全であれば、間違いなく冨安健洋選手(※1)です。
(※1)冨安健洋:右太もも裏の負傷により、3月の英国遠征を不参加。
ミムラ: 確かにそうですね。
河治: もちろん板倉滉選手らにも期待しています。経験知という意味では、今シーズンの残りを考えると伊藤洋輝選手はCL(チャンピオンズリーグ)のベスト8以上を経験できる可能性があります。
――伊藤選手に関しては、リアルにファイナル(決勝)を、しかも試合に出場して経験する可能性があります(※2)。
※2 スポルティングの守田英正選手もCLベスト8に進出した。
河治: 遠藤航選手(※3)も、リバプールでシーズンにおける「おいしいところ」をしっかり持っていく可能性があります。最終的にグイッと浮上して、試合にしっかり出てシーズンを終えることになるかもしれません。
(※3)遠藤航選手は2月11日のプレミアリーグ・サンダーランド戦で左足首を負傷。手術を受けて長期離脱中
スポーツ界のトピックについて、スペシャリストを招きながら、その「次」を探る、新感覚スポーツ討論コンテンツです。
👇これまでの主なテーマとスペシャリスト👇
※テーマをクリックするとYouTube動画をご覧できます。
第1回:柿谷曜一朗×橋本英郎
前編 どうなる森保ジャパン!?9月シリーズで見えた世界一への指標
後編 元日本代表に聞く!W杯優勝の可能性は何%?
第2回:菊地敏幸×菊地高弘
前編 2025プロ野球ドラフト会議 注目選手は?
後編 スカウト会議〜阪神名スカウトの仕事裏側に迫る!
特別編 名スカウトが明かす「阪神ドラフト秘話」
第3回:石井琢朗×菊地高弘
前編 「ビッグスター・大谷翔平登場」で野球界はどう変わった?
中編 指導者・取材者目線!一流選手は「何」を持っている?
後編 消えゆく「昭和の練習」、指導者はどうなるべきか?
第4回:ミムラユウスケ×河治良幸
前編 「CL経験知」足りない日本、どう戦うべきか?
中編 森保ジャパンW杯悲願達成のキーマンは?
後編 南野、遠藤…主力選手の負傷の影響は?
第5回:吉井理人×中島大輔
前編 WBC2026展望!データで見る優勝候補。どう攻略する?
後編 吉井理人が明かす!世界一の舞台裏&連覇のポイント
精神的にも戦力としても頼られる存在の「強み」
ミムラ: 堂安選手は、例えば前回のワールドカップもアジアカップも、最初はサブスタートから途中出場で主役になっていく。彼は普段からプレーの強度が高いので、大会全体の強度が上がる場面で力を発揮しやすい気がします。
鎌田選手の経験知は、前回のワールドカップからの4年間で、CLでのPKや決勝ラウンドを2回、さらにはプレミアリーグやFAカップのファイナルも経験しています。クラブで多様なバリエーションの経験を積んでいる強みがある。
河治: 鎌田選手のいいところは、カタールでの戦いを通じて「日の丸」に目覚めたことです。元々は「個として能力があり、クラブでやっていて、結果として代表でしょう……」みたいなところもあったんですよ。
でもやっぱり長谷部誠さん(現・日本代表コーチ)たちに感化されて、全員で一体感を持って戦いながら届かなかった悔しさを含め、大会が終わった時に一番「次の大会への思い」を表したのが彼でした。本当に始まる前と終わりでは、全く違っていました。
冨安健洋の復帰と、センターバック陣の層
――冨安選手、アヤックスに移籍(※4)しました。お二人の見立てはいかがでしょうか。
(※4)冨安健洋選手は今冬にオランダの名門アヤックスに移籍した。
ミムラ: 本人の中では1月中に復帰するという話があり、まずは15分から20分ほど実戦をこなし、そこから増やしていく段階です。もう一度痛めなければ間に合うでしょう。
河治: 「もう一度痛める」という事態だけは避けてほしい。コンディションを上げるには強度を高める必要がありますが、焦って急に負荷をかけるとぶり返すリスクがある。怪我持ちの選手が無事に本番を迎えられるかは、非常にスリリングな状況です。
一方で、センターバックはレギュラー候補だけで10人を超えてくるほど層が厚い。そこは楽しみです。
ミムラ: 心配なのは、佐野航大選手がUEFAカンファレンスリーグ(ECL ※5)に参戦している点です。欧州カップ戦の中で移動距離が最も長いのがカンファレンスリーグであり、フル稼働による身体的負荷が懸念されます。
(※5)UEFAカンファレンスリーグ(ECL):2021-22シーズンに新設したチャンピオンズリーグ(CL)、ヨーロッパリーグ(EL)に続く第3の欧州カップ戦
市場価値が上がると予測された選手は?
河治: 個の市場価値(※6)において、今言われている世間の評価よりもさらに上に行く可能性があるのが、佐野海舟選手です。
(※6)推定市場価値(Market Value):データサイト『Transfermarkt』が算出する移籍金の目安。2025年末時点で、佐野海舟の市場価値は2,500万ユーロ(約44億円)へと大幅な上昇を見せている。
僕は「市場価値」というのは評価ではなく「評判」だと思っています。評判はまだ知られていない部分も含まれる。佐野選手の伸びしろであれば、今の2倍、3倍に上がっていく可能性があり、もっと上に行くと期待しています。
フルバージョン「ミムラユウスケ×河治良幸が白熱議論!森保ジャパンW杯悲願達成のキーマンと市場価値を上げる選手」👇
前編 「CL経験知」足りない日本、どう戦うべきか?
中編 森保ジャパンW杯悲願達成のキーマンは?
後編 南野、遠藤…主力選手の負傷の影響は?
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