ワールドベースボールクラシックで各国の野球の違いはより一層、顕著になったといえる。今回は、本大会中の大部分を台湾で過ごした平石氏による「台湾野球」のリアル。

王柏融、呉念庭……本塁打王は元中日ドラゴンズ

 侍ジャパンとWBCで盛り上がるさなか、僕はそれを台湾から見ることになりました。

 日本代表は残念でしたが、野球界に携わる全員の力でよりレベルアップするための「きっかけ」にしていかなければいけないと思います。

 まずは選手のみんな、そして何より栗山英樹監督のあとにその大役を受けてくださった井端監督には心から感謝と労いの言葉を記しておきたいと思います。

 本当にお疲れさまでした。

 ということで今回は、縁が重なった訪台からみたWBCと野球について書いてみたいと思います。

WBCは1次リーグで敗退となりましたが、前回のプレミア12の優勝以来、台湾野球の人気は過熱しているといいます。

 LIVE配信などではすでにお話をしていますが、台湾は今年すでに3回目。今回の滞在は10日ほどで、前回同様オファーをいただいて台湾プロ野球(CPBL)の「台綱ホークス」に臨時コーチとしての渡航でした。

「台鋼ホークス」は、昨シーズンが創設2年目のまだまだ若いチーム。台湾のレジェンドと言われる洪一中(ホン・イーツー)監督が指揮を執るなど、注目度も高いチームなのですが、実は日本のプロ野球ファンの方にも馴染みがある選手が多くいます。

 例えば、埼玉西武ライオンズのコーチ時代にともに戦った呉念庭(ウーネンティン)や、北海道日本ハムファイターズにいた王柏融(ワンボーロン)、そして中日ドラゴンズやオリックスバファローズでプレーしたスティーブン・モヤなど……。ちなみにモヤは昨シーズン30本塁打99打点で二冠王に輝いています。

 異国のグラウンドに立ち、チームに携わる面々と話をしていると僕自身も勉強になる日々なのですが……特に興味深かったのが(ワン)ボーロンに言われた一言でした。

「たぶん台湾の選手たちは平石さんのやり方にびっくりしていると思います」

 実は、キャンプの練習に来てすぐに「あれ?」と思うことがありました。それは、選手たちに声を掛けたときの反応でした。

指導者と選手の距離が遠い台湾野球...