シンクロナスYouTubeで毎月配信中の『スポー“ツギ”ロン』から注目のテーマについてテキストで深掘りしていく本コンテンツ。
世界一の座をかけて各国のスター選手が集う「ワールド・ベースボール・クラシック」(以下、WBC)。
WBC1次ラウンド・プールCを4連勝の1位で突破した侍ジャパン。現在、準々決勝進出が決まっている国は日本、韓国、ドミニカ、ベネズエラ。明日12日にはいよいよ8強が出揃うが、日本は14日(日本時間15日)にプールD2位と4強入りをかけて対戦する。
メジャーリーグのトッププレーヤーが名を連ねるアメリカやドミニカをはじめ、各国の戦力は年々豪華に。ますます「世界最高峰の代表戦」の様相を強めている。
データ上で他国を圧倒しているのはアメリカとドミニカだが、果たして日本は大会連覇できるのか。
前回大会、侍ジャパンの投手コーチとしてWBC優勝に貢献した吉井理人が、スポーツライター中島大輔とともに侍ジャパンの連覇の可能性について徹底討論!
「やってみないと本当に分からない」と語る吉井は、侍ジャパンの強みをどこに感じているのか。WBC優勝候補国をデータで読み解きながら、アメリカとドミニカの戦力を分析、さらには攻略法を探る!
スポーツ界のトピックについて、スペシャリストを招きながら、その「次」を探る、新感覚スポーツ討論コンテンツです。
👇これまでの主なテーマとスペシャリスト👇
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第1回:柿谷曜一朗×橋本英郎
前編 どうなる森保ジャパン!?9月シリーズで見えた世界一への指標
後編 元日本代表に聞く!W杯優勝の可能性は何%?
第2回:菊地敏幸×菊地高弘
前編 2025プロ野球ドラフト会議 注目選手は?
後編 スカウト会議〜阪神名スカウトの仕事裏側に迫る!
特別編 名スカウトが明かす「阪神ドラフト秘話」
第3回:石井琢朗×菊地高弘
前編 「ビッグスター・大谷翔平登場」で野球界はどう変わった?
中編 指導者・取材者目線!一流選手は「何」を持っている?
後編 消えゆく「昭和の練習」、指導者はどうなるべきか?
第4回:ミムラユウスケ×河治良幸
前編 「CL経験知」足りない日本、どう戦うべきか?
中編 森保ジャパンW杯悲願達成のキーマンは?
後編 南野、遠藤…主力選手の負傷の影響は?
第5回:吉井理人×中島大輔
前編 WBC2026展望!データで見る優勝候補。どう攻略する?
後編 吉井理人が明かす!世界一の舞台裏&連覇のポイント
ブックメーカーのオッズはアメリカ、日本、ドミニカの順で「3強」
――前回のWBCの時、対戦相手国をどう分析されていたか教えてください。
吉井理人(以下吉井) メジャーのスコアラーをしていた人が来てくれていて、われわれの知らないマイナーリーガーを含めて情報をくれていました。
ただコーチとして、これでいいのかわかんないですけど、あれだけのピッチャー陣を集めたら、あまり細かい情報を入れるよりも彼らの力を出した方が得じゃないかなと思いまして。あまり細かいミーティングはしませんでした。
見たい人は自分で見てくださいというスタンスで。ちょっとバッテリーコーチはムッとしてましたけどね、ミーティングをやりたそうでした。
――なるほど、中島(大輔)さんから見て前回の予想の分析で、日本は優勝できると思っていましたか?
中島大輔(以下中島) 前回は、日本、アメリカ、ドミニカ、ベネズエラ、メキシコ、プエルトリコの6カ国はどこもチャンスがあると思っていて。あとは、野球は試合の対戦の妙で分からないので……という予想をしていました。
今回もアメリカメディアやブックメーカーのオッズを見ていたら、アメリカ、日本、ドミニカの順で「3強」ですよね。
1位:アメリカ1.91倍
2位:日本4.5倍
3位:ドミニカ5.50倍
4位:ベネズエラが10.0倍
――今回のWBCに出る選手で、打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す「WAR指標」が4以上だと、我々が勝手にスター選手とさせていただきましたが、メジャーで50人いるうちの27人が出場。
そのうち、アメリカが13人、ドミニカが8人、日本は2人なんですね。ベネズエラが2人、メキシコ、イギリスに1人ずつという形で。日本ももちろん強いんですけど、アメリカ、ドミニカは、メジャーだけの指標でみたら「尋常じゃなく強いぞ」という印象なんですが、吉井さんはいかがですか?
吉井 数字だけ見ればそうなりますよね。ただ、対戦相手はそれぞれ違うので、やってみないと本当に分からないと思います。
――データで選手の評価が出ると思うんですけど、データだけ揃えるとアメリカが強く感じる結果が出ています。実際どう感じていますか。
中島 日本の選手はNPBでプレーしてる選手が多いので、アメリカのベンバラダンのポッドキャストを聞いていたら、黒田さんが今言われたようにアメリカとドミニカはほぼみんなメジャーリーガーでドリームチームじゃないですか。
一方、メジャーに来る日本人は誰だってショーケース的な目で見られています。
だから僕は、ファーストとサードで、佐藤輝明選手をすごく楽しみにしているんです。村上宗隆選手(ホワイトソックス)と岡本和真選手(ブルージェイズ)はもうメジャーに行っていますが、佐藤選手がどうなるのか……ポジションは被りますけどとても気になります。佐藤選手をなるべく多く見たいですね。
前回大会の数字と比べても、明らかにアメリカのピッチャーがエグい
――データにはもちろん載ってないけど、それ以上の数字が出せるかもしれない。
中島 同じ数字で測れないんですよね。だから国際舞台の対決という意味で言うと、メジャー対メジャーをMLBで見てるじゃないですか。だからMLB対NPBを見たいですね、単純に。
吉井 そのとおりだと思います。あとは一発勝負なので、数字で現れない実力もあると思うんです。日本のプレイヤーたちは夏の甲子園、高校野球を経験してるんで。一発勝負の野球はアメリカ、ドミニカの選手たちより多く経験しています。そこで違う力が出るんじゃないかなと思っています。
――データをすごく大事にされる吉井さんから見ても、データで測れないものが勝敗を左右する割合は大きく感じられますか?
吉井 大きいと思いますね。とくに野球の場合は、長くやればこういう数字に落ち着いていくんだと思うんですが、その時々に、いろんなことを考えながらプレイするものです。実力どおり(の力が)出ないのが野球かなって思っていますね。逆に実力以上のものを出せる選手もいると思うんで、楽しみです。
――気になったところで、ピッチャーの指標でFIPというものがありまして。防御率に変わる指標で、防御率よりも運の要素を排除した数字になります。前回大会の2023年より数字を見ても、明らかにアメリカのピッチャーが……。
中島 サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)の選手が、2人出てきますもんね。
――そうですよね。ポール・スキーンズ、タリク・スクバル。
中島 ドミニカでもクリストファー・サンチェスは、昨季MLBでサイ・ヤング賞投票で2位に入った人物。ドミニカはリリーバーがえぐいですよね。
剛腕系が5回ぐらいからずっと出てきて、まさに侍ジャパンがどう対処するかは非常に気になります。
――空振りで言うと、失点のリスクを評価する「FIP」がありますが、プエルトリコ、ドミニカが一気に空振りを取れるピッチャーが揃っている。何が言いたいかというと、前回よりやっぱりピッチャーの質が非常に上がっていると思うんですが、吉井さんはいかがですか?
吉井 すごいと思います。前回の相手チームは、やっているとだんだん悪いピッチャーが出てくるイメージでした。少しリードされてても、それほど焦ることはなかったんですが……。
今回は、後半にリードされたら、ちょっとやばいなという投手陣になっています。先発ピッチャーもすごいんですけれどね。
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前編 WBC2026展望!データで見る優勝候補。どう攻略する?
後編 吉井理人が明かす!世界一の舞台裏&連覇のポイント

