いよいよシーズン終盤戦。ナ・リーグ中地区2位、そしてワイルドカード争いではプレーオフ進出圏内の2位につける鈴木誠也選手所属のシカゴ・カブス。

8月29日から首位ブルワーズとの天王山。復調・鈴木誠也選手の現在の思いを先週に続き配信。

無意味な目標を立てていないか?

 前回も書いたように、「無理だと思わない目標」を立てる、という考え方を始めてから、いい状態でバッターボックスに入れるようになっています。

【前回】鈴木誠也「10号ホームランを打つ前に変えた」もの

 前の打席で打てなくても、その失敗を次の打席に生かす。

 当たり前のことですが、メンタルが安定していないとうまく改善できません。

 例えばシーズン前にホームラン30本を打ちたい、と思っていたとします。シーズン終盤にさしかかったとき、それが到達できそうであればいいですが、どう考えても無理だろう、というとき(シーズン)もあります。

 その場合、せっかく立てた目標は、目標の意味を失ってしまう。

 目標を立てることに意味があるのは、そこにむかって階段を上っていけるから。階段ひとつをクリアすることと、その上にある課題を整理していくことができます。

 でも、到底届かないもの――「無理な目標」になったとき、漠然としたものとなったそれは、ほとんどあってないようなものです。

 メジャーに来て2シーズン目、まさに...