芸人としてデビューしてから10年。現実から目を背けていた20代を経て、M-1グランプリ決勝の舞台まで辿り着いた——その道のりは、決して華々しいサクセスストーリーではない。

シンクロナスで掲載した特集「最新研究―GRIT」では、“最後までやり抜く力=GRIT”を得るために必要なものは何か。希望・メンター・環境・両親・目的・情熱の7つのキーワードから紐解いた。

一体彼らはどのキーワードを選び、今の立ち位置に至るまで、どんな選択をしてきたのか。

※本記事は2025年1月の取材内容をもとに再構成したものです。

成功者に共通して求められる資質〈GRIT=やり抜く力〉。
業界を超えて活躍するトップランナーたちにインタビュー。
第一線で活躍する人の共通点は何か、実力をつけるまでに何を行い、どう自分を立て直してきたのかをインタビューを通して解き明かしていく特集企画。

 

「聞いたことねえよ、そんなインタビュー」
終わっていた20代、どんな時間を過ごしてきた?

――まず最初に、お二人の20代について教えてください。どんな時代でしたか?

佐々木(以下、敬称略) 結構終わってる20代でしたね、正直。バイトとか飛びまくってましたし。電話がかかってきたら着信拒否して、布団にくるまって寝たりしてました。

町田(以下、敬称略)  聞いたことねえよ、そんなインタビュー。

佐々木 バイト飛んで、あ、明日からバイトしなくていいんだってなって。飛んだその日にブックオフ行って中古のゲーム買って、「この中古ゲームを全クリするまでバイト探すのやめよう」とかやってましたね、20代のときは。

町田 これ聞くと、なんで決勝行けたか分かんないっすね。

佐々木 マジで終わってたな。何してたんだろう(笑)。ただ、町田とめちゃくちゃ一緒にいたりとかはしましたね。全く結果が出てないときから一応ネタを出し合うために集まって、ほぼネタの話もしないでファミレスでしゃべって終わったりとか全然ありました。

町田 20代カスすぎましたね、ほんとに。よくこれで続けてたなって思いますよ。

佐々木  ただ、そのファミレスで過ごした時間って、コンビとしての関係性を作るうえでは大事でした。ネタの話をサボりながらも、なんとなくお互いがおもしろいと思うものの方向性が、あそこでだんだん合ってきた気がします。

――町田さんの20代はどうでしたか?

町田 自分が何を言ったらウケるのか、何を言ったらウケないのかを探してた感じですかね。先輩の飲み会に行って、あ、これは俺が言ってもおもしろくないんだなとか。逆に、こういうツッコミだったら俺が言ったら受けるんだ、とか。

――ちなみに、そのファミレスではどんな話をしていたんですか?

佐々木 好きなAV女優の話とか、元カノの写真見せてもらうとか。ほんとそんなレベルですよ。でもそこで、「この話題になったら町田はこういう方向に持っていくとおもしろいな」みたいなことが、自然とわかってくるようになっていきました。それでネタを1本作ったりとかもしてましたし。...