街中の桜が葉桜になり、山の桜が咲き始める頃、時を同じくして芽吹きだすのが山菜です。

ここ最近、身体がウズウズするのは、山の上ではすでに山菜たちが盛り上がっているのでは……と、いてもたってもいられないからだと思います。

何を隠そう、わたしは山菜が大好きです。

タラの芽、コシアブラ、ワラビ、こごみ、etc、食べるのも採るのも、どちらも幸せを感じること。

今回のこぼれ話の回は、山菜シーズンのはじまりを祝して(勝手に)、山菜のおいしい食べかたについてお話させていただけたらと思います。

春の山に呼ばれて。

なんてったって山の幸は、わたしの大好きな日本酒にも合うのですから。

山菜の「苦味・渋味」とのペアリングを考えるのも楽しいひと時。

いやあ実に面白いのが、普段、朝起きるのは苦手なはずなのに、この季節の晴れた休日は気持ちよくバチっと目が覚めるのですよねえ。身体は自分の気持ちに正直だなあとしみじみ思います。

山の山菜がわたしを呼んでいると思うと、不思議と気持ちも上向きに。

というわけで朝家事をものすごい集中力で終わらせて、近くの山へいそいそと出かけます。

山菜採りは宝探しのようで、時間を忘れて山道をうろうろと。

山桜を眺めながらの山菜採りは最高という言葉の一言に尽きる

頭上では山桜が満開、ヒバリのさえずりが響き、遠くの山々はまだ雪山。

その傍らで、小さな山菜を“ありがとう”の気持ちで採らせていただきます。

わたしにとって春の山は、季節の恵みを分けてくれるところ。

フキノトウ、こごみ、タラの芽……ほろ苦さを味わうおすすめレシピ

さて、山菜採りは実力がものをいう世界。なので、強者な方々は獣道や藪を漕ぎ漕ぎして、大物をゲットするのですが、わが家はもっぱらビギナーエリアの安全そうな山道で採れるぶんだけ。

採れるのは小さな山菜ばかりですが、それでも帰る頃には収穫袋が何袋にもなっていて、お宝の山に思わず歓喜してしまいます。これぞ、“チリも積もれば……”です。

家に帰ったら、収穫物をまずはサッと洗ってザルに盛るのがちょっとした恒例の儀式。

山が与えたくれた自然の恵みに合掌。

神棚にあげる気持ちで、感謝の気持ちごとザルに盛り付けて本日の収穫を眺めます。ただただ平和なひとときです。

春の祝福メニューは、こうやって気分を良くしてから、いざクッキング。

まず、今春の新しいメニューでハマっているのが

フキノトウ生ハム

わが家では春一番を告げる一品。

オリーブオイルで揚げ焼きしたフキノトウに生ハムをのせて食べるのですが、フキノトウのほろ苦さと、生ハムのコクと塩味がとてつもなく合うのです。

これに日本酒をちびりと合わせると……、お口のなかで春が永遠に広がります。

今井真美さんの『料理と毎日 12か月のキッチンメモ』という本に載っていたのを参考に、わが家は呑兵衛仕様で、揚げ焼きするオリーブオイルにニンニクで香りをつけて最後にちょっと塩をぱらりとかけています。

真美さんの本では、本当にシンプルに、フキノトウを揚げ焼きして生ハムをドサっと盛り付けている感じでした。

ちなみに、この食べ方にハマってしまい、タラの芽バージョンや、ほうれん草ソテーの上にも生ハム、とアレンジしまくりです。

生ハムの薄いピンク色と葉っぱの緑色が、どことなく春の景色で、目でも味わえるメニューだなあと、とてもお気に入りの一品です。

次に、山菜のこごみで...