一年の終わりに、暮らしの中で「よかったこと」をひとつずつ
クリスマスを迎え、いよいよ年の瀬ですね。
「あっという間に今年が終わっていくなあ」と感じながらも、今年が暮れていく、ちょっと静かな空気が好きで。その空気感にしみじみと浸っている今日この頃です。
あたらしい年が来ることで、節目と言いますか、区切りがあるからこそ、いったんリセットすることができますね。気持ちもだし、環境だって変えやすい。
さて、2025年といえば。
わたしにとってチャレンジの年でした。こちらの連載もそうですし、講演会、トークイベント、プロダクトの企画、あたらしいことが多かったので、やや緊張の連続……。
でも、例えるならばそれは登山と似ていて。初めて歩く山道にドキドキしながらも、稜線へ出たときの絶景だとか、足元の高山植物に心が微笑んだりするように、今年の見える景色はとても新鮮で、発見がたくさんあったなあと思います。
そんなフレッシュな気持ちを味わいつつ、傍にはいつもの変わらない暮らしが滔々と流れているのですよね。それがどれだけ自分を安心させてくれるのかを思い知った1年でもありました。
というわけで、今年最後の号は1年ふりかえりスペシャル。2025年、美味しかったものや、これ買ってよかったなあというもの、読んだ本、あたらしい道具、暮らしのあれこれをご紹介させてください。
美味しいもの
八丁味噌のある時間
食べることが大好きなので、食へのアンテナは常に全方向に立っています。食べることは五感を開かせるスイッチのようなもの。匂いや湯気、目でも心でも味わうよろこび、いろんな感覚が元気になりますよね〜。
今年はなんと言っても、八丁味噌。
いわゆる赤出汁のお味噌汁は、なんとなくは知っていたけれど、なぜあんなお味であんな色なのか、そこまで気にしたことがなかったんです。
それが今年、八丁味噌の味噌蔵見学をしたことで、八丁味噌が“豆麹”で作られていることを知りまして。それプラス、熟成期間が長いことから、あの深みのある味わいだったということを知る。
いやあ、知らないことを知るのは本当に楽しい!
味噌蔵見学にて、大きな桶での熟成の様子も見させてもらったのですが、なんだか神聖な空間だったのも印象的だったなあ。石が美しく積まれていて、思わず合掌したくなるような空気が漂っていました。今年の良き思い出です。
もちろん、味噌蔵見学をしたあと、八丁味噌も買って帰りましたよ。
以来、わが家では空前の八丁味噌ブーム。晩酌の最後は、ご飯とお味噌汁で締めるのが定番なのですが、八丁味噌のお味噌汁をいただくのが毎晩の楽しみになりました。熟成のコクと、豆味噌ならではなのでしょうか、ほのかな酸味と渋みがたらまない! クセになる味わいです。
ちなみに、愛知県岡崎市でしか作られていないお味噌らしいのですが、その岡崎で食べた八丁味噌の味噌煮込みうどんと味噌カツの美味しさが忘れられません。来年も必ず再訪すると心に秘めています。
お買いもの
センサーライトは、小さな不便の救世主
今年のお買い物、最大のヒットは、なんと言ってもセンサーライトです。...
