2022年8月から子供と2人でカナダにやってきました。子供の学生ビザを取得し、子供が現地の学校に入学。私は子供をケアするために帯同する親子留学の形です。渡航してから1年半ちょっと経過し、カナダでの新生活には親子ともにとても満足しています。ですが、唯一「お金」の問題だけは日々私の心を悩ませているのです。

東京に住んでいたころよりも節約生活

 先日カナダでの生活費を全公開しました(「第9回 カナダ親子留学の生活費を公開! 家賃、光熱費、保険…学費以外に月いくらかかる?」)が、実際に生活してみると、インフレの影響もあり「想像していたよりお金がかかるなぁ……」というのが率直な感想です。

 特に、住居不足による家賃の高騰がいちばん大きなネックになっていて、加えて私の収入も日本に住んでいたころより減っていることもあり、以前よりは明らかに節約生活をしています。

 日本に住んでいたときなら、ちょっと喉が乾いたからコンビニや自動販売機で飲み物を買おう、今日は疲れたから外食にしよう、と気軽にしていましたが、こちらに来てからは外に出るときは必ず水筒を持ち歩き、外食は滅多にせず、スーパーでチラシ掲載の特売品を中心に買い物をする日々。

円安でさらにかさむ学費や生活費

 それに加えて困っているのは、円安の問題。私がカナダ行きについてリサーチを始めた2021年ごろは、1カナダドルが90円くらいでした。そして、1年目の子供の学費を支払った2022年は90円ちょっと。ですが、今はなんと111円! 20円程度も円安になってしまっているんです。

 小さな金額ならそれほど気にならないかもしれませんが、たとえば1年間の学費の場合は約16,000カナダドルなので、1カナダドル=90円で計算すると144万円、1カナダドル=111円で計算すると177万6千円。33万6千円も違うんです。

 私の中で学費は1年150万円あれば大丈夫という計算でいましたが、今後さらに円安になる可能性も踏まえて考えると、今はもう200万円くらいの気持ちでいないといけません。何年かカナダにいるつもりなら、さらに大きな問題になってきます。

 また私はカナダで働けるビザがないので、リモートワークで日本にある会社から「円」で収入を得て、必要な分をカナダに送金しています。為替の動きをよくチェックしていて、少しでも円高に振れたときにお金を移動させたいと思っているのですが、最近はしばらく円安が続いています。

 同じ100万円を送金したとしても、それが10000カナダドル以上になっていた以前に比べ、最近は8000〜9000台カナダドルに目減りしてしまうことが多く、損をしているような気分に……。

だったらカナダで働けばいい! と思うけれど、現実は……

 私の滞在形式、学生ビザをもつ子供のケアをするために帯同しているビジターレコード(観光客と同じ状態)の場合は、カナダで働くこともできないので、カナダで収入を得ながら滞在するのは難しい。さらに、私がカナダでワークパーミット(就労ビザ)を取得するのもいろいろリサーチしましたがそう簡単ではありません。いや、むしろかなりハードルが高い! 

 これまで親子留学といえば、父か母のどちらかが日本に残り、もう一方が一緒に渡航する場合、日本に残っているほうが仕送りをするという形が一般的だったように思いますが、学費も生活費も以前より上がっている現在では、日本とカナダの両方に拠点がある状態よりも、家族全員で越してきたほうが安く済む場合もあります。

 もちろん、そうするには仕事がリモートででき収入を継続できるなどの条件もあると思いますが……。以前よりも留学や親子留学を考える人が増えているとはいえ、このお金の問題だけは向き合い続けていかなければならない問題です。

 そのためには、事前にある程度の金額を貯蓄してくることも大事だと痛感しています。先日公開した記事では、「1年間の留学をするのにいくら貯蓄があれば安心か」の金額も書きましたので、ぜひ見ていただけたらうれしいです。

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母子ふたりの親子留学
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共働きで一人息子を育てるエディターの高橋香奈子が、中学受験を目前に子どもの教育を見つめ直し、母子ふたりでカナダへ。留学費用や現地での生活費、準備すべきこと…etc. 親子留学のリアルを、オンタイムで綴ります。著者に質問ができるオンラインイベントなど、デジタルならではの特典付き!

 
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