おんな城主・水原祢々松の誕生

 桶狭間合戦、関ヶ原合戦など、いまだ謎多き戦国合戦を最新研究と独自の考察で解き明かす『戦国大変 決断を迫られた武将たち』(発行:(株)日本ビジネスプレス 発売:ワニブックス)​が発売中の乃至政彦。今回は『戦国大変』の話に関連させながら、本書の読者から寄せられた「戦国時代」に関する質問に答えていく。

 今回のテーマは、大河ドラマの題材にもなった「おんな城主」、その走りとも言われる、越後の水原祢々松について。

 水原祢々松は女性でありながら水原家の「跡継ぎ」となり、後にその立場を「なかったことにされた」人物である。

 戦国時代、戦場に出ることがない女性が「跡継ぎ」になる理由は?御屋形様は女性が「跡継ぎ」になることをどう思っていたのか?そしてなぜ水原祢々松は当主の立場を「なかったことにされた」のか?

 変化の時代を生きた水原祢々松を中心に、戦国時代の「跡継ぎ」問題を解説する。

 ご当主様が急死した場合、残されたお家では起こったある問題とは?

【動画内容】
・「おんな城主 水原祢々松」の誕生
・家督相続の仕組み化。「遺言状」偽造問題について。
・水原祢々松の家督相続
・「史料の残っていない」水原祢々松のその後
『戦国大変』「一五二〇年 【水原祢々松×長尾為景】なかったことにされた女当主」より

乃至政彦 

 水原祢々松は、少し前の流行った「おんな城主」の走りともいえる人物です。

 実は戦国時代には女性でありながら城を管理する立場の女性が増えていました。

 城主というのは、お家のご当主様です。

 なぜ、本来、戦場に行くわけではない女性が、ご当主様になって、跡目相続をしたのでしょうか。これは戦国時代に頻発する、戦死という問題、急に戦いで死んでしまうという問題が関係していました。

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 戦国時代とは、戦国合戦とはいかなるものだったのか。

 史料に重きをおいた客観的視点、当時の人物に想いを馳せる主観的視点を行き来しながら、その実像を追っていく。

 桶狭間合戦、関ヶ原合戦と、いまだ謎多き戦国合戦。

 合戦に至るまでの経緯や兵法、その周縁で起こったこと。

『戦国の陣形』『謙信越山』で話題を集めた著者・乃至政彦が最新研究と独自の考察で解き明かす。

 大河ドラマで再び注目を集める徳川家康や織田信長、上杉謙信、武田信玄など。戦国武将がここぞのときに下した決断とは。

●兵粮は戦地で略奪されていた?
●離宮八幡宮の使者は信長の陰謀
●光秀流、車懸りの陣はなぜ失敗した?
●天下を動かしたのは直江状ではなく景勝状
●三成は笹尾山に布陣していない

 これまでにない視点から戦国史の謎が明らかになる

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