新国立劇場小劇場で『エンドゲーム』のプレビュー公演を観てきました。
20世紀の劇作家サミュエル・ベケットの名作を、新国立劇場芸術監督の小川絵梨子演出で見られる貴重な上演! ベケットは有名な『ゴドーを待ちながら』を読んだことはあるけれど、上演されるのを見るのは初めてだったので、期待9割・不安1割という状態で観劇に臨みました。
世界の終末に繰り広げられる不条理演劇……と聞くと、結構重苦しい感じなのかなと思いきや、コントのようなコミカルな場面もたくさんあり、客席から笑いが起こるときもありました。
登場人物たちはそれぞれ体の不自由を抱えていて、窓の外は何もない灰色の世界という、これ以上どこにも行けない絶望的な状況。話の筋に大きな波もなく、不穏なまま淡々と進んでいきます。それでも、じわじわと「終わり」に向かっていく切迫感に飲み込まれて、切ない気持ちにもなりました。
劇中の人物側からするとある意味で退屈な話なのに、見ている側は退屈しない、不思議な体験でした。
(編集・谷本)