上杉謙信が戦国最強の武将と呼ばれた理由
略奪か義侠か?――気鋭の歴史家が迫る
群雄割拠の戦国時代、常に戦に勝利し、戦国最強と謳われる武将・上杉謙信。
彼は越後から関東へ「十数回」の遠征を繰り返した。この遠征は「越山(えつざん)」とも呼ばれ、険しい山々を越えたことから、この呼び名が定着した。
越山は謙信が31歳から15年ほど続けられ、49歳の時、最後となる越山計画の出陣前に倒れ、そのまま帰らぬ人となった。
謙信はなぜ、エネルギーの多くを越山に費やしたのだろうか。「義侠」という道楽か、それとも「略奪」という実益か。
越山の真相とともに、武田信玄、北条氏康ら同時代を駆け抜けた武将らの活躍も網羅した、関東戦国史の幕が開く。
著者 乃至政彦(ないしまさひこ)
1974年生まれ。高松市出身、相模原市在住。著書に『戦国大変 決断を迫られた武将たち』『謙信越山』(SYNCHRONOUS BOOKS)、『上杉謙信の夢と野望』(KKベストセラーズ)、『平将門と天慶の乱』『戦国の陣形』(講談社現代新書)など。書籍監修や講演活動なども行なっている。