子どもが犯罪や非行の道に走らないための家庭でのコミュニケーションを、1万人以上の犯罪者の心理分析を行ってきた犯罪心理学者・出口保行先生に学ぶ「子どもが伸びる 親子の距離感」。

 このシリーズでは、犯罪心理学のキーワードを編集部が厳選し、出口先生の話をもとに解説する。

 今回は「自己解放性」と、家庭で実践「自己解放性」の高め方。

詐欺を未然に防ぐ「相談」

出口保行(以下、出口)これは子どもだけでなく、詐欺全般の話になりますが、詐欺に引っかかりそうになった時に誰かに相談できるのかどうなのかってことが 1番のポイントになります。

 ご高齢の方の詐欺事件も誰かに相談した人は未然に防げているんです。

 しかし我が国のですね、その詐欺の大きな特徴として「自分は詐欺にはかからない」 と思っている。これだけ特殊詐欺の被害が報道されているのに、約80%以上の人が「自分は騙されない」と思っているんです。

 そのため、実際にそういった電話がかかってきた時に、「まさか自分のところにそんなものが来るわけない」と思い込んでいるからこそ、逆に「これはひょっとしたら本当なのかもしれない」と信じ込んでしまい、お金を出してしまう要因につながります。

 そこで、第三者に相談できるかどうかが重要になります。

 第三者に相談すれば、客観的な目で見て「おかしいんじゃないの?」と言ってくれます。

「誰かに言った方がいい」「警察に言った方がいい」といったアドバイスをもらえるんです。

 だからこそ、第三者に相談できるかどうかが、犯罪被害を防げるかどうかの最大の分かれ目になります。

「子どもが相談してこない」原因と解決方法は?

——犯罪被害だけでなく、トラブルが起こったときに相談できない子どももいると思います。そんなお子さんに親はどんなアプローチをすればいいでしょうか?...