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 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」をイッキ見しました。

 鎌倉幕府誕生から安定までを2代執権・北条義時(小四郎)の生涯とともに描いた作品で、生真面目で家族・仲間思いの小さな地方豪族の次男・義時が鎌倉幕府のために冷酷になっていく様が印象的です。

 最初は皆の意見に振り回されながら、誰も傷つかないように、誰も死なないように頑張っていた義時も、非情な選択を余儀なくされ続けることで、物語が進むごとに、冷酷な権力者になっていきます。

 義時のこの変化を「闇落ち」と表現するレビューも多くあります。しかし、行動が一貫して鎌倉幕府の安定であることと、非情な決断せざるをえなかった悔しさが描写されている点から、生真面目で家族・仲間思いだった小四郎の心を常に持ち続けていたと思います。本心を殺して非情に組織を運営していく様子がとても苦しいです。

 ただ姉・北条政子や、弟・北条時房などの理解者や、のちに御成敗式目を制定する跡取り・北条泰時がいたという救いもあります。そして義時と政子、義時と泰時など、登場人物の関係性やつながりも作品の魅力の1つです。

 また後鳥羽上皇が義時を討伐するために起こした承久の乱の直前の回、第47話の「ある朝敵、ある演説」というサブタイトルが個人的に好きです。

「北条義時、北条政子の演説」としてもいいところを、「ある○○、ある○○」と対句にすることで、リズムのある文章になり、かつ具体的ではないのに内容をより強調しています。

 加えて、ネタバレになるので詳細は書きませんが、承久の乱に対する、義時と政子のスタンスを表していたり、物語と史実を分けているようにも感じられました。

 深読みかもしれませんが、とても文学的なサブタイトルだと思いました。

 細部にこだわりが感じられ、涙の場面を中心に演技も引き込まれる「鎌倉殿の13人」。ここでは書き足りないぐらいハマりました。すごく面白かったです。