編集会議中、突然の蕁麻疹(じんましん)に襲われました。
腕から始まって、首、顔へ。瞬く間に広がっていく。
「大丈夫ですか?」
「……たぶん」
編集長に促され、病院へ向かう。
診断は「疲労性急性蕁麻疹」。「とりあえず薬を飲んで、3日安静に」と言い渡されました。
だが、帰宅後に異変が起きます。呼吸がおかしい。息苦しい。空気を吸っているはずなのに、酸素が入ってこない。
咳が激しくなり、涙と鼻水が止まらない。苦しすぎて声も出ない。喉が腫れ上がっているのか、渡された薬を飲み込むことすらできないのです。
1年半前に心不全を起こした時よりも、明らかに症状がキツい。
「まずいかもしれない」
焦れば焦るほど、咳が喉を塞ぐ。努めて冷静になり、何度目かのトライでようやく薬を流し込むと、そのままソファへ倒れ込み、気づけば6時間が経過していました。
「これは、本当にただの蕁麻疹なのか……」
後日、調べて辿り着いた言葉は「アナフィラキシー」でした。
蕁麻疹が気道を圧迫し、喉の奥や気管支の粘膜に腫れを引き起こす、命に関わるアレルギー反応。セカンドオピニオンの医師も「典型的なサインです。非常に危険でしたね」と顔を曇らせていました。
死にかけたのは、この2年間で2度目。
「神社に行って、本気の厄払いでもしてこよう」
そう心に決めた、52歳の春。