ベッキーと一緒にオーガニックについて学んでいく「Hello! Organic」、第10回目の授業テーマは、 ベッキーも大いに関心がある“発酵”について。講師に料理家であり発酵マイスターである榎本美沙さんを迎えて、魔法の調味料と呼ばれている塩麹の作り方や発酵にまつわる素朴な疑問などを伺いました。

文=シンクロナス編集部

ベッキー 今日は発酵調味料を教えていただくとのことですが、何を作りますか?

榎本美沙さん(以下、敬称略) 今日は、「塩麹」「甘酒」そして「甘酒を使ったおやつ」をご紹介したいと思っております。

 

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ベッキー ラッキー! そんなにもりだくさんの情報がゲットできるなんて。私、実は調味料作るのが大好きなんですよ。今までも味噌や醤油を作ってきたのですが、塩麹だけは作ったことなくて……。

榎本 味噌や醤油を作るってけっこう大変な一方、塩麹はシンプルですけど作ったことないですか?

ベッキー それが、ないんですよ〜。なので、本当に嬉しいです!

榎本 では早速、こちらが材料です。お水のほかには、米麹と塩だけです。

ベッキー カンタ〜ン! なんで今までやってこなかった〜!(笑)

私の中のイメージでは、この「麹」を買うのにちょっとハードルが上がるんですよ。未知のものだから、お店でもなかなか手が伸びないんですよね。だから今まで踏み出せなかったのだと思うんです……。

榎本 そういうことだったのですね。
味噌を作ったときも米麹を使ったと思うのですが、今回も米麹を使います。

ベッキー 米麹のおすすめはありますか?

榎本 秋田県横手市の「羽場こうじ店」さんが作っている生麹が、とってもおいしいのでおすすめです。

 

ベッキー ちなみに、お店では生麹とか乾燥麹を見かけますが、その違いは何ですか?

榎本 できあがった麹そのものが「生麹」で、これは冷蔵コーナーで売られています。それを乾燥させたものが「乾燥麹」です。こちらは常温で長期に保存できます。どちらが良い悪いはないのですが、麹屋さんによって味が全く違うので、好みのものを見つけていただくのがよいかと思います。

ベッキー 先生の好みは生ですか?

榎本 そうでもないんですけど、それぞれの麹屋さんでお気に入りのものが生麹のことが多いっていうのはありますね。

ベッキー なるほどね。パスタも生の方が美味しいですしね。

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榎本  材料ですが、米麹を200g。お塩は粗塩がおすすめで、これを60g。水は200〜250g用意しておきます。

まず米麹を容器に入れるんですが、ところどころ固まりがあるので、手でこうほぐしながら入れてみてください。少し甘い香りが少しすると思うのですが……。

ベッキー おいしそうな香りがする!ちなみに米麹とは、お米に麹菌をつけているんですか?

榎本 そうです! このフワフワしてるのが麹菌なんですけど、蒸したお米に麹菌を繁殖させている商品のことを米麹と言うんです。

ベッキー 「麹菌」って何ですか?

 

榎本 麹菌というのは微生物のひとつで、日本の“国菌”なんですよ。

ベッキー えええ! 国歌とかはあるけど、国菌ってあるんだ。「Rock’in」みたいな(笑)

榎本 (笑) ちょっとややこしいんですけど、黄麹菌という黄色い麹の菌が繁殖したのが、一般的に味噌などで使われているような米麹です。

ベッキー これはカビではないんですか?

榎本 カビの一種ですね。

ベッキー ちなみに、麹菌をつけるというその麹菌はどっから連れてくるんですか?

榎本 さすが、(発酵)お好きですね。

ベッキー だって当たり前のように言うけど、「菌君、きみはどっから来たの?」と思うんです!

榎本 種麹屋さんという麹菌の元となる種を作っているところが日本に数カ所あって、その種麹を蒸したお米にかけると麹菌が繁殖して米麹ができあがるんです。先ほど「おいしそうな香り」とおっしゃってましたが、良い米麹は香りや、食べると甘みがあるんです。

ベッキー え!? 米麹って食べられるんですか?

榎本 食べられますよ。

ベッキー 思ったより柔らかい! 甘酒の薄味みたいな?味がしますね、おいしい! でも食べすぎるとお腹壊しちゃいますか?

榎本 壊しはしないんですけど、たくさん食べられるほどの味ではないかもしれないですね(笑)

ベッキー 私、健康に良いって聞いたら何でも食べちゃうんで!

榎本 「麹水」といって、麹をつけた水を飲むだけでも効果があると言われています。

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榎本 米麹を手でほぐし終わったら、お塩を入れてスプーンで混ぜます。

ベッキー ちなみに先生はなぜ粗塩がいいと思ったんですか?

榎本 粗塩はミネラルが入っている分、味がまろやかに仕上がるんですよ。

ベッキー 粗塩って粗めの粒の塩ってことじゃないですか?

榎本 精製された塩が精製塩(=食塩)である一方、粗塩はいい意味でも悪い意味でも余分なものが入っていて、それがミネラル分やおいしさに繋がるので、私は粗塩のほうが好きです。

ベッキー なるほど〜。

榎本 粗塩と塩麹がまんべんなく混ざったら、水(200〜250mL)を入れます。米麹が水を吸ってくれるように混ぜます。全体が水に浸った感じになったらOKです。ふたを占めます。

 それで、1日1回ふたを開けて、清潔なスプーンで混ぜます。それを4日から1週間ぐらいやったら、もう出来上がりです。

 その後は、冷蔵保存なります。使う時に清潔なスプーンを使うと、3ヶ月くらい長持ちします。

ベッキー お米の粒々も、もちろん食べていいんですよね?

 お店で見る塩麹は粒々がないのですが、あれは攪拌してるってことなんですか?

榎本 そうです。粒々のままの塩麹も売っていたり、なめらかな「こしタイプ」と呼ばれるものもあるのですが、撹拌しているかしていないかの違いなので、塩麹としては同じですね。

ベッキ そっか。先生はどちらで使うことが多いですか?

榎本 私は面倒だし、噛むとプチプチした食感もおいしいので、粒々のまま使っています。

そして1週間経ったものがこちらになります。

ベッキー わぁ、おかゆみたい!

榎本 そうなんです。よかったら匂いを嗅いでみてください。

ベッキー あ、発酵の香りがする!

榎本 そうなんです。麹の香りがしたら、でき上がりになります。

ベッキー お米が水を吸っちゃって、水を足すとか聞くのですが……

榎本 混ぜても水気が全然ないなと思ったら、少し足します。それで1週間ぐらい経つとこんな感じなんですけど、今回は足していないです。

ベッキー そっか。だから乾燥麹で作る場合は、より足す方がいいんですね。

榎本 そうですね。少し多めの水(250〜300mL)がいいと思います。

ベッキー さっきのレシピの分量は先生が見つけた分量なんですか?

榎本 大体決まってます。というのも、塩分濃度が低すぎると腐ってしまうし、高すぎるとしょっぱいので。低すぎなければあとは個人の塩梅でいいのですが、基本的にはこれくらいがおいしい分量だと思います。

ベッキー わかりました! 家でもやってみよう! できあがった塩麹、食べてみてもいいですか?

榎本 もちろんです。

 

ベッキー うまみがきた! これが美味しくなる秘密なんでしょうね。ちなみに、塩麹は体にどういいんですか?

「発酵がいい」と言われるわけは? 加熱してもいいの?

榎本 塩麹に限らず、菌が死んでも菌体が食物繊維になるので、発酵食品はすごく腸に良いんです。「加熱していいですか?」と、よく聞かれるんですけど……。

 

ベッキー 先生! 私、ずっと気になっていたんですよ。(菌は)温めたら死んじゃうんじゃないかなって……。

榎本 確かに、加熱することでビタミンなどなくなる成分もあります。しかし「塩麹を加熱せずに食べてください」といったら、結構大変じゃないですか。発酵の過程でいろんな栄養素もできているし、菌体自体が食物繊維になって腸にいる善玉菌のエサになるんですよね。

 だから私は、それよりも美味しく毎日食べることが大切だと個人的には思っています。

ベッキー 長年のナゾが解けました!

榎本 よく言われるのは、加熱しないと酵素が働いて、タンパク質を分解してくれるので、お肉が柔らかくなったりする。その酵素は加熱すると活性しなくなるんですけど、では酵素を生で摂った方が良いかというと、胃酸でどうせ働かなくなると言われているんです。

 どっちがいいのかというのもまた微妙なところだったりするんですよね。だから私はおいしく毎日食べればいいんじゃないかと思っています。

ベッキー 1日1回“Hello!”ってやればいいだけですもんね。こんな簡単なら私もやってみよう!

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