同じ音楽を聴いているはずなのに、心地よい「音楽」にも、不快な「騒音」にもなり得るのはなぜなのか。音楽が公共空間へと広がるなか、その境界線はどこにあるのだろうか。音楽学・文化政策学等を専門とし、産学連携の研究にも取り組む肥後楽氏が、ストリートピアノを例に挙げながら「まちに音楽が流れること」の影響や課題を考える。(全3回)
公共空間の音楽のELSI(全3回)
- 【第1回】音楽はいつ騒音になるのか。ルールでは解決できない公共空間の音をめぐる問題
- 【第2回】炎上と撤去が相次ぐ日本のストリートピアノ。「誰でも自由に」の理想と現実とは
- 【第3回】「その場にふさわしい演奏」を誰が決めるのか。音楽が問い直す公共空間のあり方
肥後 楽
大阪大学社会技術共創研究センター特任助教。文学(博士)。専門は、音楽学、文化政策学、協働形成。ELSIセンターでは「芸術とELSI」に関する探索的研究を推進すると共に、異分野を「つなぐ」人材として人社系産学連携の基盤構築をテーマとした研究に取り組む。最近の業績に「テクノロジーと音楽の結びつき―そして音楽生成AIへ」『フィルカル』9(2),(吉村汐七との共著、2024)、「ELSI/RRIをめぐる産学連携:大阪大学社会技術共創研究センターと株式会社メルカリmercariR4Dの事例から」『ELSI入門』第5章(丸善出版, 2025)など。プロフィール詳細