手に取りたいと思った本はその時々の自分を映し出している気がします。
左から、

■澤田康彦『この家で死にたいと母は言った』
親のケアのために実家に足繁く通わざるを得ない日々になったからこそ、読んでみたいと思ったのかもしれません。「住み慣れた場所で最期まで暮らしたい」という願いは、年配者の多くが心のどこかで抱きつつも、そのようにはいかないのが現実かもしれません。その願いを前にした家族の戸惑いや葛藤を通して、「自分らしく生き、終えること」と「支えること」の意味を考えさせられる一冊でした。

■ 荒井裕樹『まとまらない言葉を生きる』
どちらかというと、口が達者な方ではありません。何かをうまく説明したり、きれいに言葉にまとめたりすることも得意ではなく、この本の良さをどう伝えればいいのか、いまも少しグルグルしています。本書に「言葉が壊されつつある」という一文があるのですが、たしかに人を傷つける言葉や心ない言葉を目にすることも増えてきているかもしれません。言葉はやさしさをもって使いたいと思うし、ときには言葉で急いで結論づけず、まとまらない想いを抱えていることがあってもいいのではないか。そんなことを思いました。

■遠藤航『STEP』
これこそ、まとまらない言葉状態なんですが…。
私はどちらかというと、「失敗してもいいからチャレンジしてみる」「やらない後悔よりも、やって後悔したほうがマシ」と思って生きてきました。遠藤選手もそうだ、と自分と同じ土俵にのせるようなことは間違ってもできませんが、世界で活躍するサッカー選手という、一見華やかに見える裏で血がにじむような努力を重ね、困難なときですら次への一歩を踏み出してきた人なのだろうということが伝わってきました。昨日から始まったW杯。日本代表の戦い、遠藤選手とともに応援したいと思います。