記憶が定かではありませんが、この絵本との出合いは私が在籍していたカトリックの中学校での授業だったと思います。

『おおきな木』は、『The Giving Tree』という原題のシェル・シルヴァスタイン作の絵本で、日本では村上春樹さんの翻訳版が出ています。

物語は一本の大きなりんごの木の視点で進んでいきます。

大きな木には仲良しの小さい男の子がいて、男の子は木と毎日のように遊びます。木に登ったり、枝にぶら下がったり、りんごを食べたり、木陰で昼寝をしたり…。それで木は幸せでした。

しかし、男の子は成長とともに木と遊ばないようになります。青年になった男の子はたまにやってきて「お金がほしい」といい、木は「りんごを取ってお金にかえなさい」とあるだけのりんごを与えます。また別のときは、「家を建てたい」という大人になった男の子に木は枝を与え、「船がほしい」という初老になった男の子に、木は自分の幹で船を作るようにいいます。すべてを与え、切り株になってしまった木のところにやがて老人になった男の子がやってきます。「疲れてしまった。休むところが欲しい」。木は「それなら私に座って休みなさい」といい、「それで木は幸せでした」と終わります。

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与え続ける「木」と求め続ける「男の子」。
きっと読む人の年齢や立場によっていろいろな解釈がされる絵本なのではないかなと思い、おすすめしてみました。