ダウンロード不要で、Webブラウザでそのまま読める電子書籍です。
シンクロナスの楽しみ方
内容紹介Introduction
ゲーム・漫画・アニメでおなじみの「中世ヨーロッパ風」世界は、どこまで本当なのか? 歴史学者と一緒に中世ファンタジーを見てみたら、新しい発見に出会えるかも!
気鋭の歴史研究者が、漫画・ラノベ・アニメ等のフィクション作品を1本取り上げて、中世風ファンタジーの魅力や意外性を解説。
すっかりイメージが定着しているアレは、実は中世のものではなかった!? 一方で、ファンタジーだと思っていたコレには意外と史実にそっくり……?
本書を読めば、物語を見るのがもっと楽しくなる、さらには、史実や歴史研究をもっと知りたくなる! オススメの本や文献をたっぷり紹介するブックガイド付きで、さらなる発見に満ちた歴史×ファンタジーの旅へお連れします。
本書で扱うファンタジー作品
『葬送のフリーレン』
――RPG風異世界はなぜ「中世ヨーロッパ風」なのか?
『狼と香辛料』
――王道ファンタジーよりも「史実志向」の架空世界
『アルスラーン戦記』
――中東から見た「中世ヨーロッパ」とは?
本書は、シンクロナスにて連載中「〝中世ヨーロッパ風〟ファンタジー世界を歴史学者と旅してみたら」より、第1弾『葬送のフリーレン』編・第2弾『狼と香辛料』編・第3弾『アルスラーン戦記』編の内容を、修正・加筆・再編集したものです。
著者AUTHOR
仲田公輔
岡山大学 文学部/大学院社会文化科学学域 准教授。セント・アンドルーズ大学 歴史学部博士課程修了。PhD (History). 専門は、ビザンツ帝国史、とくにビザンツ帝国とコーカサスの関係史。
近年の著作に「世界史探求における西洋前近代史分野:ビザンツ帝国の事例を中心に」(前川修一・梨小田喬・皆川雅樹編『歴史教育「シン」入門:歴史総合から世界史探求・日本史探求へ』清水書院、2025年 所収)など。西洋中世学会編『西洋中世文化事典』(丸善出版、2024年)では、「ビザンツ帝国」「軍事技術書」の項目の執筆を担当。
1987年、静岡県川根町(現島田市)生まれ。プロフィール詳細
目次INDEX
第1章 『葬送のフリーレン』編
-
『葬送のフリーレン』の世界はなぜ西洋中世っぽいのか
- 「中世ヨーロッパ」のイメージと言えば?
- 専門家は「中世=暗黒時代」に反論してみるものの…
- 日本での西洋中世イメージはどこから来たのか?
- 『葬送のフリーレン』の中に見る「中世風要素」
- 「昔のヨーロッパ風」剣と魔法のファンタジー世界
- RPGを通じて広まった「現実ではないどこか」としての西洋中世
- 慣れ親しまれた「RPG世界」。実際の西洋中世はどうだった?
-
王侯貴族が治める世界
- 剣と魔法のファンタジーにおける「王侯貴族」
- 『フリーレン』世界で千年の歴史を持つ「帝国」
- ファンタジー世界でおなじみの「城」のイメージ
- 様々な様式が入り混じった「魔王城」
- 中世と近世が入り交じった、優雅で豪華な貴族たち
- 「優雅な貴族」のイメージはどこから来たのか?
- 『フリーレン』における、気品あふれる「貴族らしさ」
- 武力を背景に領地と民を支配する、「戦う人」としての貴族
- 『フリーレン』に描かれた、騎士たちの姿と騎士道
-
『フリーレン』世界の教会
- RPG世界でも大きな役割を果たす「教会」
- 『フリーレン』世界の架空の宗教と中世のキリスト教
- 僧侶=聖職者が戦ってもいいのか?
- 酒飲みの僧侶ハイターは本当に「生臭」か?
- 僧侶は生涯独身?西洋中世の複雑な事情
- 現実の修道院でも重要だった写本作成
-
まとめとブックガイド
- 様々な「西洋中世」イメージを取り込んで広がったファンタジー世界
- もっと知りたい人のためのブックガイド
第2章 『狼と香辛料』編
-
王道よりも史実志向の中世ファンタジー
- はじめは勉強のモチベーションとして……
- 西洋中世をモチーフに作り込まれた舞台
- 『狼と香辛料』の「元ネタ」の本
- 中世ドイツ風の舞台設定
-
二人の主役の背景
- ロレンスと商人たちのネットワーク
- 賢狼ホロ信仰を追いやる対異教徒の最前線
-
物語を面白くする「中世ヨーロッパ」要素
- 物語の始まりに現れる二つの中世要素
- 『狼と香辛料』世界の政治権力
- トレニー銀貨をめぐる騒動
-
『狼と香辛料』の都市
- 『狼と香辛料』の様々な都市
- 自治と組合
- 教会と都市
- 街の建造物
- 街区と排除の論理
- 大市
-
異教徒と正教徒
- 異教徒と正教徒
- 「大遠征」と北の十字軍
- 根強い異教徒の抵抗
- 『狼と香辛料』の正教会
- 悪役寄りに描かれる教会
-
まとめとブックガイド
- 歴史の本を傍らに、新アニメも原作もさらに楽しもう
- もっと知りたい人のためのブックガイド
第3章 『アルスラーン戦記』編
-
東ローマも登場する「中世中東風ファンタジー」
- 東ローマ(ビザンツ)があの有名小説家の作品に!?
- 中世中東風の世界観
- パルス国のモデルは?
- パルティア王国とサーサーン朝ペルシア
-
ペルシアに伝わる伝承
- パルス国の伝承
- ペルシア語世界最大の叙事詩
-
中世ペルシアの君主と軍隊
- パルス軍の武威
- 奴隷解放のジレンマ
- 君主と奴隷の関係
-
ヨーロッパ風のイアルダボート教勢力
- 中東風の世界に侵略するヨーロッパ風の人々
- ルシタニア
- マルヤム国
-
パルス侵攻と十字軍
- 十字軍をモデルにしたパルス侵攻
- 十字軍の目的とは
- 理想と現実
-
第4回十字軍と帝位争い
- 作中に見る第4回十字軍の要素
- 王子の亡命と逆襲
-
まとめとブックガイド
- 様々な歴史要素が織り交ぜられた圧倒的世界観
- もっと知りたい人のためのブックガイド
- ・電子書籍の利用にはインターネットが必要です。
- ・推奨ブラウザ:以下いずれも最新版、Safari、Chrome、Edge、FireFox
- ・推奨OS:(パソコン)Windows10以降、MacOS11以降、(スマホ・タブレット)iOS 13以上、Android 8以上
- ・異なるデバイス、ブラウザで電子書籍を利用する場合、最終閲覧ページやハイライトなどの履歴は引き継がれません。
Vivliostyle.js
Copyright 2013 Google, Inc.
Copyright 2015 Daishinsha Inc.
Copyright 2018 Vivliostyle Foundation
Vivliostyle.js is licensed under AGPL Version 3.
Source code: https://github.com/vivliostyle/vivliostyle.js
Synchronous Viewer
For availability of the source code of the software governed by the GNU Affero General Public License, contact us.